『おりがみ会館』は日本ではなかった

2017-11-19 00:00:43 | 美術館・博物館・工芸品
御茶ノ水付近をお散歩していて、近くにあった『おりがみ会館』に立ち寄る。

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実は、折り紙関係の美術館や博物館は日本にはかなりたくさんあるようだ。順不同でいうと、石川県には世界最大と自負している『日本折紙博物館』、都内では墨田区にある『東京おりがみミュージアム』、成田空港にある『日本折り紙博物館』。その他にも広島県三次市に『きみた折り紙博物館』。その他にもあるかもしれない。番外ではインドの『コルカタ・オリガミセンター』。

思うに、展示物の作成原価が安いから作りやすいのかなと、的外れかもしれない仮説を立ててみる。

展示物が倒れて負傷者が出るようなものでもなく、材料費は中には高級和紙もあるかもしれないが、基本的は安価だろう。紙だと長期保管が困難だが、製作者が存命であれば復元は可能だ。

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しかし、展示物を見ていて思ったのだが、やはり他の一芸と同様に、達人とシロートとの差は歴然のようだ。熟練者の作品と折り紙クラブの会員作とは何段階もレベルが異なる。折り鶴と言ってもとんでもなく微細かつ巨大作品が展示されていた。折り紙クラブの作品でさえ到底到達不可能であるので、教室会員になろうとも思わない。何しろ、単に散歩の一環だったわけだ。

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そして、驚愕したのは売店に入った時。大勢のお客様のほとんどは欧米系の外国人の方で、英語本を買ったり、各種高級和紙を買ったり、ニコライ堂への道順を聞いたり。対応されている店員(館員?)の方々も流暢な外国語対応だし、ある意味どこの外国でも、外を歩いたり運動をしたりという動的な趣味の人だけではなく、家に籠ってミニチュア的なものを安価で作るという方を好むという人もいるのだから「折り紙の世界」というのは、バーチャルではなくリアルな世界でありながら魔法的なのだろう。

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時期的にも戌年を控えて犬の折り紙セットが並んでいたが、大部分が外国人観光客という客筋からいって、やや違和感かな。犬の折り紙セット数百円を支払っても、たぶん完成できずゴミ箱行きになりそうなので、帰宅後、ネットで調べて試作をしようと思ったのだが、外に出て歩き出すと、折り紙世界の魔法が解けてしまった。