地球外生命を甘く見ていいのだろうか

2017-04-03 00:00:28 | 市民A
一か月ほど前の2月28日にNASAが公表したハビタブル惑星のこと。

太陽系から39光年のところにあるトラピスト1という恒星には7つの惑星があって、そのうち3つが、生命が存在しうる環境を持つハビタブル惑星の可能性があると発表があった。

さらに、このトラピスト1は赤色矮星という恒星で非常に小さく太陽の8%、木星と同じ位ということだそうだ。必然的に引力も弱く、この7つの惑星は太陽系でいえば太陽と水星の間にあるということで、公転周期も数日から十数日らしい。惑星が自転しているのか月のように自転していないのかは不明だそうだ。(このあたりは生物の存在に必須条件ではない)

しかし、39光年といっても光が39年もかかるのだから、ロケットや飛行機で飛んでも数千年かかるのだから、未確認生命とコンタクトできればすばらしいではないかと安易に考えていいのだろうか。

例えば、ある恒星に住む高等知能を持つ生命が、自分たちの恒星や惑星の寿命が尽きることを知っていた場合どうするだろうか。まず、星から脱出して別の星へ移住するだろう。あるいは、それは無理なら別の星へ自分たちの遺伝子を送ってそこで復活することを考えるのではないだろうか。高等生命そのものは無理でも単細胞やアミノ酸をばらまいて運を天に任せるかもしれない。

そして考えるべきことは色々あるが、まず星の寿命から。ビッグバンは現在の学説で言えば137億年前と言われる。太陽は46億年前にできて、寿命は100億年と言われている。ビッグバンの89億年後に太陽ができて、あと54億年で燃え尽きる。惑星もほぼ同じ頃に生成された。地球上の生命も40億年前と言われ始めていて、相当早くから(あるいは最初から)生命がいたことになる。また人類は700万年前からの説もあるが、いずれにしても地球史的にはちょっと前に現れたわけだ。

たとえば太陽より50億年前に生まれた恒星があり、今の年齢が96億年というハビタブル惑星に地球と同じようなスピードで進化が進んだ場合、人類が登場して50億700万年経っていることになる。途方もなく頭脳が進化しているはずだ。

そういう星の住人が、地球という楽園から、何らかの光学的あるいは電子的信号で送った場合、どう思うだろうか。

地球に行きたいと思うだろう。

私は、地球人でもあと100年から200年で、物理的移動を光速あるいは電子的速度で行えるような、いわば人間FAXみたいなことができるのではないだろうかと思っている。つまり人間を原子の単位までバラバラにして情報化し、電子信号で目的地へ送って再構成する方法だ(もちろん、最初の実験台の方には高いギャラが必要だろうが)。

その場合、最大の問題は地球側に設置する受信機だろう。最初に誰かが運んでこなければ人間FAXは始動しないだろう。ところが、あと10年もすれば街はAI付のロボットが溢れているかもしれない。彼らの思考回路に電気信号を送って人間FAXの受信機を組み立てさせてしまえばいいわけだ。

そして、人類は、神話の中のゼウスのような得体のしれない新生物と会うことになるのだろう。