人間が勝てるようなルールに変えられるか?

2017-04-01 00:00:00 | しょうぎ
昨年、京都で養老孟司氏と宮崎駿氏という合計154歳の対談があり、その中でコンピューターと将棋の話があった。もっとも対談の中で、この部分は全体の1%程度の重要度なので、真剣に討議したということではないのだが。

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最初に持ち出したのが養老氏で、こんな感じだ。

養老  ・・・将棋でも、勝利に特化した人工知能に人間が負けるのは当たり前です。コンピューターと勝負すること自体に意味がない。オリンピックで、オートバイを相手に百メートル競走をするようなものです。

宮崎  すごい喩えですね。

養老  だって、「そのため」の機械なんですから。過去には計算機と勝負をしていたでしょう。下手にそこを考え込むより、若い人はもっと「0と1の間」で考える方がいい。そこにこそ、人間が生きる意味があるはずです。ほかのことも同じで、「それはコンピューターにやらせておけばいい」と割り切る部分があっていい。・・・

話は、このあとコンピューターの使い方に移るのだが、突如、宮崎氏が将棋の話を蒸し返す。

宮崎  やっぱり将棋はコンピューターに負けるんですね。ちょっと悔しいなあ。人間、頑張れと思うんですけど。

養老  人間を勝たせるようにルールを変えればいい(笑)。

宮崎  そうきたか。

どうも宮崎氏は養老氏の論理に納得していないようだ。それに、「人間を勝たせるようなルール」といっても荒唐無稽で思いつかないのだろう。そういうルールがあればすぐさま将棋連盟が飛びつくだろうが私にもすぐには浮かばない。

ということで2週間ぐらい考えていたのだが、もっとも簡単な方法は、「コンピューターと対戦しないこと」ということなのだろうか。他には、「人間側は、駒得になったら、直ちに判定勝ちを選択することができる」とか、「コンピューターはプロ棋士ではないから、勝っても賞金を与えないとか」。人間がコンピューターよりかなり優れている点は、使用エネルギー量が少ない点なので、「対局で使用するエネルギー量(コンピューターは電力量、人間は消費カロリー)を決めて、それを超えたら思考停止(つまり負け)にする」とか。


さて、3月18日出題作の解答。

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入玉型なのに桂が2枚という問題で、最初は銀の捨て駒を中心にした銀問題で、後半は桂の捨て駒を中心にした桂問題。同じ場所に違う駒を捨てるという感じが気に入っている。

動く将棋盤は、こちら


今週の問題。

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手数のヒントはWBC。配置駒のバラバラ感は、最後まで続く。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と総手数とご意見をいただければ正誤判定します。