俺たちに明日はない(1967年映画)

2016-09-20 00:00:35 | 映画・演劇・Video
映画史に残る名作。前に観たことはあるはずだが、ストーリー的にはほとんど覚えていない。便利なのかもしれない。原作は「ボニーとクライド(Bonnie and Clyde)」。

asuwanai


実在の二人が銀行強盗を始めたのが1931年。それを36年後に映画化したものを49年後の2016年に観るということをよく考えるとすごい。主演のフェイ・ダナウェーとウォーレン・ベイティは今や70代後半。二人ともこの映画が人生を変えることになった。

1967年には同じくニューシネマの名作といわれる「卒業」も公開されている。ハード系ニューシネマとソフト系ニューシネマの系譜が同じ年に始まったということなのだ。

49年前の映画ではあっても、車社会、銃乱射社会、貧富の差、州警察の閉鎖性、司法取引等、根本的にアメリカは何も変わっていない、とすら言えるかもしれないと思ってしまう。

本作の主演たちのように出口の見えない若者というのが世界に増えているというのがISの根源かもしれないが、結局、暴力でしか社会は問題解決できないという事実が、暗に想像される映画だが、その主旨は今でも有効なのかもしれない。残念だが。