カイロ大学からの証明書

2016-08-02 00:00:58 | 市民A
まず、この記事(エントリ)のこと。カイロ大学卒業生が東京都知事になって、いまさらながら学歴詐称とか大学生の頃に結婚して離婚したのではないかということとは、一部似ているが、まったく関係ない。

そもそも結婚歴のことなど何の違法性もないのだから詮索する方がおかしい。学歴の件だが、そもそも公職選挙法では、立候補に際に学歴を書く欄があって、もし書いた場合、それが嘘だと公職選挙法に違反するのだが、立候補したことがないのでよくわからないが、その場合の学歴というのは文部科学省(文部省)が公認した学校のこととなっているのだろうか。常識的にいえば、高校、大学、大学院はOKだが、専門学校でも認可はいいが無認可は駄目なのだろうか。予備校とか、通信講座のユーキャンなんかは対象外なのだろうか。大学院の場合は博士号取得のために行くのだから、普通は博士号取得により中退となる。

海外の大学の場合、日本の文科省とは何の関係もないし、公的認証のない国も多い。エジプトはどういう仕組みなのか知らないが、日本の常識で考えても違うような気がする。


で、本論だが、ずっと以前にいた会社で、アラビア語の勉強をしていて(その流れで新都知事の語学講座にいったことはあった)、仕事に役にたったのは数回だけだったのだが、そのうちの一回が、カイロ大学関係のこと。

勤務していた会社の子会社が、海外語学研修としてカイロ大学に男性社員を押し込んで(留学)いたのだが、その男性社員=大学生が、ある女性と現地で結婚していた。そして、その女性がなんらかの病気になって現地の病院に行ったのだが、その治療費に対して、会社(子会社も同一健康保険組合だった)の健康保険を適用できるか、ということになった。

その時に、もっとも重要なチェックポイントは、その女性が、男性社員(学生)の妻であるという証明書だった。

ところが、日本のように戸籍とか住民票が存在するのかの問題もあるし、何しろ妻を4人まで合法的に認められている国だし、どうやって証明するのかということもよくわからない。

と言っているうちに、男性が送ってきた「証明書」が舞い込んできた。困ったことに全文アラビア語。いやー、翻訳は苦手なのだ。

ということで、まる一日かけて、アラ英辞典と格闘して、なんとか日本語にしたのだが、そこに書かれていたのは、その女性がカイロ大学の学生であるという在学証明書だったわけだ。目的からいうと何の証明にもならないわけ。

といっても、それ以上の進展を期待するわけにはいかないのは明らかなので、ほぼ誰も読めないだろうことを確信していたので、「カイロ大学の在学証明書」を「カイロ市役所の住民票」と誤って翻訳して、仕事を終わりにしてしまった。