文化財の域に入りそうな東京タワー

2013-01-16 00:00:59 | 歴史
ttower世間の注目を一気に集めたスカイツリーの陰で、どうしても日陰の二号さんみたいな存在(あるいは、民主党風)になった東京タワーだが、2013年1月段階でも無事に光り輝いている。というか依然として現役のテレビ塔としてデジタル電波を発し続けている。というのも、いまだにスカイツリーへの移行はMXテレビ以外は行われていないようで、春の終わり頃までは、関東一円に住む数千万人の必需品であるといえる。

つまり、既に地上デジタルが始まっていて、それではスカイツリーは何のためなの?という疑問がうっすらと感じられるのだが、本来の目的(下町再開発)と違う目的を掲げるという「いさぎ悪さ」を抱えながら将来の五輪マラソンランナーは都内観光巡回コースを走るのだろう。

それで、テレビ局からの収入が激減していく東京タワーだが、何しろ鉄塔であるため、メンテナンスを続けなければ、いずれ崩れ落ちるはずだ。崩れ落ちそうな鉄塔の対人・対物損害賠償保険を受ける保険会社はいないはずなので、面倒でも解体するしかない。そうなると、スカイツリーの方に、誤って不慣れなパイロットの操縦するチャーター機がぶつかったりすると、関東地区はテレビが映らないことになってしまう。

そのために、所有者が簡単に解体するようなことがないようにということで、文化庁が、東京タワーを登録有形文化財に指定するように動き出した。

理由としては、

高さ333mと、自立式鉄塔としては当時世界最高を実現した。戦後日本の復興の象徴として、また高度経済成長の原点として、国民に広く親しまれる。


ということだそうだ(所有者が、建て直して貸しビルにしようと思っていたとすると、大きな迷惑ということかもしれないが、実情は不明)。

本当は、「関東一円に電波を送り続けた」という役目も評価すべきかと思うが、それなら『国民栄誉賞』の方がいいのかもしれない。


ところで、高い所が苦手で、東京タワーの展望台の下の段(145m)だけで、「もう結構」という気分になってしまうので、スカイツリーの方には、まだ気力が湧き上がっていないのだが。