ギャンブルのことと、サラ金のこと

2011-12-14 00:00:33 | 市民A
昨日、井川元会長のことやギャンブルのことを書いた続きなのだが、数年前に妙なことがあった。

ことの始まりは、勤めている会社に、裁判所からの手紙が届いたことからだった。

給与差押の命令が届いたわけだ。よくある話だが、社員の一人が離婚後の養育費を払わないとか、借金を払わないとかいう場合に、勤務先の会社に対して、給与の一部を生活に支障がないレベルまで天引きして、強制的に取り立てるシステムである。たまにはある制度だが。今は崩壊寸前になってしまった最大手サラ金会社への借金返済である。

しかし、たまにはあるといっても、本件では、まったく考えられない事態があったわけだ。というのも、その指定された社員の名前なのだが、これが社員の中にはいない名前だったわけだ。

で、本来は裁判所に対して、「いい加減なことやるなよ!」とクレームをつければいいのだが、まあ、何か事情があるに決まっているわけで、とりあえず、直ちに調査を始めたわけだ。まあ、そんな怪しい仕事ばかりやっているわけじゃないけど。

それで、事情は説明せず、その名前について社内で心当たりを調べているうちに、どうも、取引先にその人物がいることが判明したわけだ。ミスターXとしておく。つまり合理的に推論すると、勤めている会社の名前ではなく取引先の社員ということになりすまして、借金をして、返せなくなり、ついにサラ金会社から訴えられたものの、裁判所も碌に調べずに自動的に差押を決めてしまったわけだ。

で、ここからが問題なのだが、上に書いた事情というのは、あくまでも推論であって、事実かどうかは本人に聞かないといけないわけだ。さらに、本人ではなく取引先に問い合わせれば、もしミスターX氏の借金であれば、かなり厳しい立場に追いこまれるのは間違いない。なにしろ、別の会社の名前を使っているわけだ。

それで、心やさしい仕事をするために、会社を通さずに、こっそりとミスターXに会ったわけだ。

それで、やはりサラ金から100万円近くを借り、パチンコ通いをしていたそうだ。奥様に内緒で返済を続けたものの、パチンコを辞めたわけではなく結局返済が滞った時点で、こういうことになったらしい。

そして、とりあえずミスターXに親から100万円を借りさせ、穴埋めさせることに成功する。結果として彼の勤務先には、何も伝わることなしに解決し、裁判所への取り立て申請を引っ込めることができた。

といっても、パチンコを本当にやめたのかどうかははっきりしないので、もっと手痛い思いをさせたほうが良かったのかもしれないと、思ったりしているのである。