新構造展(上野)

2010-09-19 00:00:58 | 美術館・博物館・工芸品
上野の森美術館で開催中の『新構造展』をのぞく。特に、知人が入選したわけでもなく、単に、「いつか、上野の森美術館も踏破したいなあ」と思っていたのが潜在意識にあったことと、「そういえば、西郷隆盛像もこどもの頃に見ただけだから、もう一回見ておこうかな」と潜在意識にあったことと、仕事で成田方面に行っていて、帰りにウトウトしてしまい、スカイライナーを日暮里駅で降りそびれて、京成上野駅についてしまったことの結果である。



展示は、ほとんどが絵画で、一部、写真や彫刻もある。普段、メジャーな美術館で観る名画と絶対的に違うのが、油の匂い。締め切りに間に合わせるために、各自が必死にアトリエで格闘したのだろう。

ただ、すごい数だ。

これだけのアマチュア画家がいて、それぞれ別のグループに所属して絵画に没頭しているわけだ。それも小さな絵ではないのだから、おそらく一部屋を専用に使うのだろう。

それに、かなりの腕前ではないだろうか。



それで、膨大な量の入選作の中を歩いていると、やはり、名画と凡画の差とか考えてしまうわけだ。あるいは、『名画の条件』。

つらつら考えると、『テクニック』。そして『画家の主張』。『個性』。そういうものが混ざって、結局は千差万別の絵画が誕生するのだろう。

実際には、絵を描き始めると、ついついテクニックの世界にはまり、どこかで見たような画風になってしまったり、画家の身勝手な挑戦的手法が空振りに終わったり、まあそういうバランスが考える前に手が動くというようになるのが達人なのだろう、と思ったりするわけ。

でも、達人の中の達人というのは、たぶん他の要素もあるのだろうと、思いながら、もやもやと会場を退出。