Web版フォーサイトには、期待しすぎていたかも

2010-09-15 00:00:16 | 書評
会員制情報誌「フォーサイト」が廃刊したあと、今年の夏には”web版フォーサイト”が立ち上がるので、「お願いだから『選択』などの他社の会員情報誌を注文しないでほしい」というような内容のレターが新潮社から届いていたので、ずっと待っていたのだが、9月1日に会員費月額800円で再スタートした。

以前は1000円で行き詰ったのだが、web版で800円で、巧くいくのだろうか。新潮社なんて、村上春樹氏のおかげで、社員の給与が並の作家や評論家の数倍も貰っているのだから、多少の赤字で廃刊するなんてまったく奇妙なのだから、巨額の赤字を発生させていたのかもしれない。



そして、まあ、いつでも退会できるらしいので、最初の800円契約をしてみる。さっそくIDとパスワードが送られてきた。どのパソコンからでも読めるようなので、会社の昼休みなどでも、少しずつ読んでいる。


が、結構、読みにくい。

たぶん、雑誌の時のイメージがこちらに残っているのだろうが、9月号というi一冊分の記事が一気に読めるのではなく、9月1日とか5日とかバラバラと投稿されていくわけだ。

だから、読んだ記事と読んでいない記事とが、判別しにくいわけだ。

国際情勢についても、地域別に分類されるのはいいが、別にアフリカの記事だけを読みたいわけでもないし、中国記事だけに興味があるわけでもなく、カテゴリー分類がちょっと変だ。たぶん執筆者が各地情勢の専門家を集めたということなのかもしれない。

今後、9月30日までに9月分としての記事がどんどん追加されるのかどうかよくわからないが、雑誌の時よりも、内容がかなり少ないような気がする。

あとは、内容の質。

民主党の党首選挙のことなんか、誰が書いても同じようなつまらない記事になるだろうが、こんなタイトルになっていた。
「墜ちゆく世界の迷走(新連載第1回) 民主代表選 日本経済の破壊を競い合う愚」

週刊新潮の電車の中吊り広告みたいだ。

実際は、ほとんどの国民が知っているようなことを、しごく当たり前に書いているだけ。小沢になったら、財政破綻で国債デフォルトの突然死。菅のままだったら、国内産業死滅で、衰弱死ということ。

あまり面白くない。

そして、以前のフォーサイト誌に感じていた最大のメリットは、映画の試写会とか有識者の講演会への招待券。それがなくなったら、メリット半減である。どうなるのだろうか。