萬珍樓でランチ

2010-03-05 00:00:30 | あじ
manchinro1中華街には、年に数回行くが、週末にフラっと行っても、有名店には長い列ができている。

しかし、たまたま平日に、近くに所用ができてビジネスランチの機会を得る(というか、作る)。目指したのは、指折りの老舗で、かつ外観は堂々たる威容を誇る名店、萬珍樓 (まんちんろう)である。

一般的に、中華街でうまい店を探すとなると、「大きな店がいい」と言われている。よく、通は「隠れた名店」を探すといわれるが、それはそれで正解なのである。

なぜ、大きな店がよくて、さらに隠れた名店探しもいいのかというには理由がある。

まず、大きな店のこと。簡単にいえば、うまい店にはお客様があつまってきて、お金を落としてくれるから、店構えや調度品が高級になり、さらに優秀なコックを高給で引き抜ける。だから味=集客力=店構えということになる。

次に、名店探しの方。これも正しいのだが、二つの理由がある。まず、有名店の店だからと言って、誰の口にも合うわけでもない。もともと中華料理と言っても、広州、上海、四川、北京といった主だった種類のみならず、様々な調理法がある。すべてが口に合うわけでもないし、さらに好みの味は微妙に人様々である。

manchinro2さらに経済的理由もある。有名店でランチを食べる分には、驚かないが、ディナーを食べようとすると、驚愕のお値段になる。コース料理の定価が、お一人様12,000円からとか書かれていたりする。そういう時に、そこそこの味のお店を知っていると、夜でも5,000円以内とかで終結できる。

そして、お昼のランチなので、店構えの方で選ぶことにする。

創業は、明治25年だそうだ。古い。もっともライバルである聘珍樓(へいちんろう)の方は明治20年なので、これには敵わない。早慶戦みたいなものだろうか。この店も、休日には絶望的に混んでいる。

だいぶ前に来たことがあるが、その時よりもメニューの選択肢が減っているように感じた。コストダウンのために、効率化アドバイザーとかの入れ知恵なのだろう。メニュー選びは中華料理の楽しみの最初の一歩だ。妙なところの合理化はやめた方がいいと思う。

manchinro3そして、注文したのは、一品料理とソバである。

メニューの名前は覚えていないが、『グリーンアスパラと蟹肉のとろみがけ』。ソバは『野菜炒めと牛バラ肉のつゆソバ』ということになる。

「アスパラと蟹肉」は、大盛りで登場した分を小皿に取りつけてみた。

「つゆそば」の方は、うっすらとした記憶では、以前頼んだ時に「洗面器」のような丼がでてきたことを警戒して、事前に確認する。

何ら問題なし。

老舗の味は変わらず、量だけが変わったわけだ。