脳トレ7手詰(北浜健介著)

2010-03-20 00:00:49 | しょうぎ
かなりの詰将棋本を持っている。多くは遥か以前、二~三段の頃に解いたような気がする。その後、詰将棋を離れていて、何年か前に1年間『詰将棋パラダイス』誌に取り組んでから、創作の方に軸足を移動した。

notore以前の本は7手詰あたりから11手詰などが中心だったのだが、改めて北浜さんの7手詰の新刊を開く。『脳トレ7手詰』

以前は、これくらいの手数でも、うんうんと考えていたのだけど、詰将棋を作り始めてから、解くのも早くなった。もちろん、玉がすべて三段目より下に配置されていることもあるのだろうが、淀むところなく終わった。もちろん、第一感で詰まなくても、第二感では筋をはずさないからだろう。

ところで、自慢話を書くつもりではない。

7手詰のこと。

良い作品を作るとなると、案外、難しい。

7手といっても先手が指すのは4手である。もちろん後手の好手という裏技もあるが、基本的にはこの4手の中に好手を織り込むわけだ。

同じように5手詰の場合、先手の3手の中に2手の好手を入れれば好作ということになる。となると、7手詰で好手2つでは、一応作品として評価されるが、少し、間が抜けた感じになる。やはり好手3を要求される。最後の1手は簡単なことが多いので、残り3手がすべて好手というのは、作るほうには厳しい。どうしても好手2つ、と甘くなる。

9手詰なら5手の中に好手3つあれば好作なので、これはバランスがいい。7手詰同じように11手詰も少し厳しいところがあるが、長くなれば後手の好手(移動合とか中合とか後手不成とか)を入れる余地がある。

また、7手だと、駒を取るような展開も厳しい。駒を取る手に対して、後手が取り返したり逃げたりする一手があり、取った駒を使う一手が必要になるので、全体手数が長くなる。

そういうわけで、様々な支障が多いのが7手詰であり、解いた解答者から、「簡単すぎる」とか、「難し過ぎる」とか、謂れのない不評が出たりするわけだ。

ところで、プロ棋士による創作詰将棋といえば、以前は、塚田、二上、内藤と相場が決まっていた。最近では、伊藤果、谷川、北浜、双玉の神吉などだろうか。

いずれの棋士も、詰将棋の海を泳がなかったならば、もっと将棋が強かったかもしれない、と頭を掠めるが、深く考えないことにする。


さて、3月6日の出題作の解答は、こちら


本日の問題。一体、何手詰だろうか。



わかった、と思われた方は、コメント欄に最終手と手数を記していただければ、正誤判断。