谷津干潟(2)

2010-03-31 00:00:26 | 美術館・博物館・工芸品
谷津干潟は渡り鳥の越冬地になっていて、主にシギ類とチドリ類のための場所である。ただ、もちろん空中に檻があるわけではないから、すべての鳥類にとって、出入り自由である。

水鳥ではない野鳥もいるし、雀もいる。ただし干潟の中央の方には、そういう陸鳥はいないように見えた。それで、カモがたくさんいた。例のようにカモの小分類を知らないので、見わけがつかないので、単にカモとしか書けないが、どうもカップリングの季節だったようだ。



カモのカップリングの掟についても知らないし、オスとメスの差もよく知らない。若干体が大きくて、派手な色の方が、たぶんオスだと思うが、ある一角で、合コンが行われていた。まだ、相手が見つからないオスとメスが相手を見つくろっているわけだ。結構、カモの社会は紳士的なルールが守られているようで、メスにそっぽを向かれたオスはさっさとあきらめて、別のメスの方にいってプレゼンテーションを行う。



それで、カップルの相手が見つかると、二羽で別のエリアに向かって泳いでいくわけだ。未婚者エリアから既婚者エリアに向かうわけだ。泳ぎ方はオスが先になってメスがその後に従うのだが、観察していると、オスは、しょっちゅう後ろを振り返っている。逃げちゃったんではないかと心配になるわけだ。気になっても後ろを向いて泳ぐわけにはいかないし。

そして既婚者エリアに到着すると、見事なまでにほとんどのつがいが1メートル以内で泳いでいる。ただし、さらによく見ていると、稀に変なカップルがいて、オスとメスが気ままに離れて泳いでいる。まあ動物の種の進化には、そういう変わり者のチャレンジャー夫妻が必要なのだ。



そして、しばらく泳いでいたと思ったら、急にバタバタと空を飛び始めた。何組かのカップルが編隊を組んでどこかに飛んで行ってしまった。人目に付かないところで、最初の共同作業を行うのだろうか。残念ながら、日本でこどもを産んでも、外国へ飛んでいくと、「こども手当」はもらえない。