自分あての質問を、自作した男

2006-08-16 00:00:37 | 市民A
「三つの論点」と自分で発表したわけだ。「外圧」、「A級」、「憲法」。一見、網羅しているようだが、すべて、簡単ではないわけなのだが、二段階思考というのが欠けている。議論に耐えられないから、こういう一方的説明をしたのだろう。

まず、「外圧」問題だが、いつまでも日本対中国という対立軸で考えているのであれば、単に日本だけのための政治家ということになる。安保理事国を目指しているなら、地球全体、少なくても東アジアの安定のためのバランサーにならなければならない。第一、不愉快と口にしないまでも多くの国は不愉快だろう。アジアに限らず、日独伊三国は軍事同盟を結んでいたため、欧州戦線にも影響を与えていたのである。さらに、日中間の問題を考えれば、現在は、中国に対して数多くのクレームをつける時期にあるわけだ。列挙すると、
 
 不正取引(残留農薬・通関書類偽造・ダンピング)
 知的所有権侵害(ソフト・デザイン・ブランド)
 大気汚染ばらまき
 エネルギー大量消費
 出国管理の厳格化(特に犯罪輸出)
 外為自由化
 軍備拡大
 北朝鮮の管理不能
 など

そして、圧力をかけられるのは2008年のオリンピックまでだと考えられる。もう時間がない。それを過ぎれば、また、言うことを聞かないだろう。さらに、現在のところ共産党支配の国なのだからトップダウンでしか話が進まないのは自明である。結果として、すべての問題は、テーブルに載ることなく好きなようにやられているわけだ。

次に「A級戦犯」だが、きわめて奇妙な話である。B級やC級が一緒なのだからいいじゃないか、というわけにはいかない。A級というのは戦争を指導した罪ということである。わざわざ合祀にこだわったということは、要するに靖国は「東条神社に変貌してしまった」ということだろう。「産めよ増やせよ政策」で、兵力を増強し、人海戦術に頼り、戦死者の遺体の回収もできなくなり、「九段でまた会おう」ということになってしまったわけだ。

心の問題ならば、クルマで乗りつけて数十分を費やすより、自分でそういう気持ちをメッセージに書き連ねればいいのである。公表してもしなくてもいいとは思うが。それに、「亡くなった方のおかげで、戦後の日本の発展があった」、というのは単にレトリックだけの心のこもっていない話であり、実際には「生き残った人が、死んだ人の分まで頑張って働いた」わけである。

次に「憲法」問題。公的参拝ではなく、個人として参拝する、というのだが・・。国家が宗教に関与しない、というのは一般的規定として書かれているが、実際は国家神道へ傾斜したことが大戦の原因の一つであったため、政教分離が必要ということになったと考えられる。そう考えれば、公用車かどうかとか首都高通行料金は誰が負担するのか、などという瑣末なレベルではなく、特定の神社やその神社を支持する勢力の利益になっていることが問題になるのだ。


そして、四番目の問題としては、現在の靖国神社が、「平和の象徴」なのか「軍国主義の象徴」なのかだが、神社全体としての心証は「軍国主義」の方に近いと感じている。「もう一回戦争をすれば、次は勝つだろう」というような雰囲気が感じられるのである。

それにしても、1年前の総選挙以来、郵政民営化以外、ほとんど何もしていない。仕事が終わったら直ぐに辞めた方がよかったのではないだろうか。