横浜北部は土曜日の停電に続き、月曜朝も停電。またも電気製品の時刻セットをやり直さなければいけない。うんざりだ。
奇しくも3年前の8月14日には、29時間にわたる北米大停電が起きている。翌年の、出生率が上がったという副産物もあったということだが、夏の早朝の停電では、何もいいことはない。今回は数十分で回復したが、どうなっているのだろう。事態は色々な観点で考えることができる。
まず、なぜ江戸川の送電線が切れると横浜が停電するかなのだが、これも3年前、東電の「原発事故隠し」で、原発点検停止のため、夏のピーク時の停電が予想された時の情報だが、需要電力に対して供給電力量が不足した場合、「おそらく、発電所から遠い場所から順に停電するのではないか」と、言われていた。幸いなことに(あるいは残念なことに)冷夏になり、停電パターンはわからなかった。やはり、横浜北部は問題があったわけだ。
さて、北米大停電は6000万KWが停電したといわれるが、実は、世界有数の大都市群を抱える東京電力も発電能力は大きい。やはり6000万KWを少し超えている。水力13%、火力60%、原子力27%くらい。火力はLNG、石炭、原油重油。8月の中旬であれば、かなり上限に近い稼動だったと思われる。
そして、大きな問題は、東京都内にはほとんど発電所がない、ということ。旧型の発電所が大井と品川にあるだけだ。では、発電所はどこにあるかといえば、原発は福島と柏崎(新潟)。エリア外である。水力は主に群馬県。火力発電の大勢は千葉サイドの五井から袖ヶ浦間に広がる火力発電所群で主にLNGから発電している。環境負荷の高い石炭火力は福島県広野。そしてあちこちに旧来型の重油型火力発電所がある。CO2問題に限らず最近の原油高騰では、電力不足気味のピーク時のみの稼動となっているだろう。つまり、重要地と供給地は離れ離れになっているわけで、もっとも重要な設備は「発電所」ではなく、「送電線」であるわけだ。
そして、3本のうち2本同時に切れると停電するというシステム設計だったらしいが、そもそも同じ鉄塔に頼れば、複数の電線が共倒れになる可能性が高いのは当然の話で、システム設計上の問題があると考えられるわけだ。そして都内に入ってくる電力量全体が減少したため、あちこちの変電所が連鎖的にダウンしたということだろう。
そして、次に問題は、江戸川の浚渫船である。どうもおかしい。画像から見ると、砂利船と台船と台船に乗ったクレーンが見える。上から見る限り、砂利船は単に箱であり、台船は単にいかだである。動力はない。タグボートで押して(あるいは曳いて)いたのだろう。となると、また責任がどこにあるのか見えなくなる。タグボート会社ということなのだろうか。
しかし、実際には台車の上でクレーンを75度に立てていたというのも、とんでもない話だ。橋などは目立つから注意するだろうが、電線は失念していた、ということだろう。クレーンをどこで立てたのかが大問題だ。もしかすると、何日も前から立てたままで走っていたのではないだろうか。主に港湾内で仕事をしている船だろうから、いつもは、電線や橋に引っかかることはないはずだ。
そして、画像を見る限りだが、この2隻は完全にぴったりとくっついているように見える。実質的には1隻なのではないだろうか。色々と法的問題があるように想像できる。そして、結構、船体が汚い。
一方で、官公庁の浚渫事業というのは、入札者がかなり限定的になっていて、いわゆる「マリコン」と言われる何社か(特に飯田橋方面の会社)がニラミを効かしている。すべてが港湾事業費の中の支出になるわけで、いくら港湾設備の国際標準化と言っても、工事費はこういう付加価値の低い事業で食いつぶしてしまい、陸上インフラには回らない傾向が強い。この分野こそ構造改革が必要と思われるのだが、現総理大臣がやり残した多数の仕事の一つだ。たいして難しい話ではないのだから、この際、最後の仕事として浚渫事業に鉄槌を打ち下ろして見てはどうだろう。
(それよりも「8月14日中に辞表を提出して、翌日の参拝にそなえた方がいい」と、いう意見もあるが、「元首相になってからの参拝などではコマーシャルにならない」と、神社にとっての「招かれざる客」になっていなければ、の話ではある。)
奇しくも3年前の8月14日には、29時間にわたる北米大停電が起きている。翌年の、出生率が上がったという副産物もあったということだが、夏の早朝の停電では、何もいいことはない。今回は数十分で回復したが、どうなっているのだろう。事態は色々な観点で考えることができる。
まず、なぜ江戸川の送電線が切れると横浜が停電するかなのだが、これも3年前、東電の「原発事故隠し」で、原発点検停止のため、夏のピーク時の停電が予想された時の情報だが、需要電力に対して供給電力量が不足した場合、「おそらく、発電所から遠い場所から順に停電するのではないか」と、言われていた。幸いなことに(あるいは残念なことに)冷夏になり、停電パターンはわからなかった。やはり、横浜北部は問題があったわけだ。
さて、北米大停電は6000万KWが停電したといわれるが、実は、世界有数の大都市群を抱える東京電力も発電能力は大きい。やはり6000万KWを少し超えている。水力13%、火力60%、原子力27%くらい。火力はLNG、石炭、原油重油。8月の中旬であれば、かなり上限に近い稼動だったと思われる。
そして、大きな問題は、東京都内にはほとんど発電所がない、ということ。旧型の発電所が大井と品川にあるだけだ。では、発電所はどこにあるかといえば、原発は福島と柏崎(新潟)。エリア外である。水力は主に群馬県。火力発電の大勢は千葉サイドの五井から袖ヶ浦間に広がる火力発電所群で主にLNGから発電している。環境負荷の高い石炭火力は福島県広野。そしてあちこちに旧来型の重油型火力発電所がある。CO2問題に限らず最近の原油高騰では、電力不足気味のピーク時のみの稼動となっているだろう。つまり、重要地と供給地は離れ離れになっているわけで、もっとも重要な設備は「発電所」ではなく、「送電線」であるわけだ。
そして、3本のうち2本同時に切れると停電するというシステム設計だったらしいが、そもそも同じ鉄塔に頼れば、複数の電線が共倒れになる可能性が高いのは当然の話で、システム設計上の問題があると考えられるわけだ。そして都内に入ってくる電力量全体が減少したため、あちこちの変電所が連鎖的にダウンしたということだろう。
そして、次に問題は、江戸川の浚渫船である。どうもおかしい。画像から見ると、砂利船と台船と台船に乗ったクレーンが見える。上から見る限り、砂利船は単に箱であり、台船は単にいかだである。動力はない。タグボートで押して(あるいは曳いて)いたのだろう。となると、また責任がどこにあるのか見えなくなる。タグボート会社ということなのだろうか。
しかし、実際には台車の上でクレーンを75度に立てていたというのも、とんでもない話だ。橋などは目立つから注意するだろうが、電線は失念していた、ということだろう。クレーンをどこで立てたのかが大問題だ。もしかすると、何日も前から立てたままで走っていたのではないだろうか。主に港湾内で仕事をしている船だろうから、いつもは、電線や橋に引っかかることはないはずだ。
そして、画像を見る限りだが、この2隻は完全にぴったりとくっついているように見える。実質的には1隻なのではないだろうか。色々と法的問題があるように想像できる。そして、結構、船体が汚い。
一方で、官公庁の浚渫事業というのは、入札者がかなり限定的になっていて、いわゆる「マリコン」と言われる何社か(特に飯田橋方面の会社)がニラミを効かしている。すべてが港湾事業費の中の支出になるわけで、いくら港湾設備の国際標準化と言っても、工事費はこういう付加価値の低い事業で食いつぶしてしまい、陸上インフラには回らない傾向が強い。この分野こそ構造改革が必要と思われるのだが、現総理大臣がやり残した多数の仕事の一つだ。たいして難しい話ではないのだから、この際、最後の仕事として浚渫事業に鉄槌を打ち下ろして見てはどうだろう。
(それよりも「8月14日中に辞表を提出して、翌日の参拝にそなえた方がいい」と、いう意見もあるが、「元首相になってからの参拝などではコマーシャルにならない」と、神社にとっての「招かれざる客」になっていなければ、の話ではある。)