世界で最もサッカーの上手な通訳

2006-03-01 23:19:06 | スポーツ

ボスニア・ヘルチェゴビナと日本代表のサッカーは異常気象で芝が根付いていないワールドカップ会場(ドイツ・ドルトムント)で2月28日行われ、前半と後半のロスタイムに1点ずつとった日本は辛くも2-2で引き分け。要するにロスタイムがなければ1点もとれなかったことになる。


多くの批判が集中しているのが、左サイドバックの元エリエジオ・サントス・サンタナ(Eliezio SANTOS Santana)現サントスとアルトゥール・アントゥネス・コインブラ(Arthur Antunes Coimbra)略してジーコだ。簡単に書くと、左サイドを軽々と突破され、自由にセンタリングされていた。オーストラリア、クロアチアといった大型チームの予行演習だが、このままだとWカップでは大量失点が予想される。


4バックシステムの場合、4人が横に並ぶため、弱いところを集中的に攻めてくる。そうなると3バック+2サイドバック(=5)の方が守りが堅いということだが、ジーコは4バックが好みである。ところが、4人目のバックはサントスであり、かれは守備が大嫌いなのである。要するにこのポジションのスペシャリストであるロベルト・カルロス(ブラジル代表)のまねがしたいわけなのだが、まねができれば、日本人にはなっていないはず。


そして、注意深く見ていると、彼が攻撃の時ドリブルで抜いたところをみたことがない。そして、いざという時しか全力で走らないので、甘くみられている。


では、誰を替わりにといってもなかなか、帯にたすきである。三浦(淳)、松井、中田(浩)・・・早く、使ってみないと間に合わない。


さらに、はたから見れば、ジーコは、サントスをえこひいきしているようにしか見えない。同郷のよしみか?それなら、名案がある。サントスをドイツ大会に連れて行きたいなら、選手ではなく、通訳にしてしまえばいい。世界で最もサッカーの上手な通訳になるだろう。


ただし、通訳サントスの口から出る指示が、ジーコの意見なのか、サントスが勝手に自分の意見をしゃべっているのか、判定は難しいかもしれない。


年賀詰の解答

2006-03-01 07:29:16 | しょうぎ
8f7cba00.jpg1月2日に出題した年賀詰将棋だが、「詰将棋パラダイス誌2月号」に掲載されたため、解答の発表を延期したが、解答締切日が過ぎたので、発表する。なかなか難問だと思っていて、解図感が良く、特に詰将棋を作る人には、色々刺激的な作ではないかなって自賛しておく。

まず、初型だが、これが極めて異例と思う。「双玉&逆王手」。実はあまりみたことがない形。双玉詰将棋は時々あるが、途中で逆王手がかかってアウトになるのが一般的なので、最初に攻め方に王手がかかっているとは・・・というところから始まる。

8f7cba00.jpgもちろん初手は簡単で、▲2三王と寄る一手。そして玉方は何か持駒「X」を△3三Xと打つのだが、小手調べの合駒調べ。まず、歩は二歩。前に進む駒は、角で合駒を取って、▲1二歩と打ち、△2一玉に2二に取った合駒を打てば終わり。△3三桂合は▲同角成、△同香、▲1二歩、△2一玉、▲1三桂の7手詰。となると2手目は△3三角合ということになる(2手目)。

8f7cba00.jpgそして、▲3三同角成、△同香、▲1二歩、△2一玉、▲3三王(2五の香で空王手)、△2五銀(8手目)まで進む。

8f7cba00.jpgここで、攻め方には、二つの選択がある。一つは▲1一歩成、△同玉(変化1-1)とし、▲1三香と打つ手がある。これに対しては△1二桂(角)と合駒を打つ手が最善で、以下▲2二角、△2一玉、▲1二香成、△同玉、▲2四桂、△2一玉、▲3一角成(変化1-2)で詰んだかと思うと大間違いで、△同飛と玉方の6一飛で見事な逆王手となり失敗。では、なぜ、玉方の飛が5一ではなく、一間離れた6一にいるのかというのは、この段階ではわからないが、頭の隅に置いておくといい。

8f7cba00.jpgそして結局、攻方9手目は、▲2四香(打)となる。今度は玉方の合駒探しとなる。2三に中合いYを打たなければならない。歩以外の前に進む駒(飛、金、銀、香)の場合、△2三合、▲同香不成、△1二玉、▲2二香成、△1三玉、▲2四角、△1四玉となり、さっき取った合駒を▲1五Yと打てば詰む。Y=角の場合は、▲2三角と下から打てばいい。つまりY=桂、または歩に絞られた。

8f7cba00.jpgまず、10手目△2三桂合から(変化2-1)。実は、この変化は意外なことになる。盲点に入っていくからだ。△2三桂、▲同香不成、△1二玉、▲2二香成、△1三玉、▲2三成香、△1四玉、▲2四成香、△1五玉と初心者のように王手で追いかける。ここでさらに、▲2七桂打と桂を重ね打ち、△2六玉となり、どうみてもタッチダウン寸前まで逃げられるのだが、ここで大名手が炸裂する。▲5三角!(変化2-2)。以下△3六玉、▲3五角成まで23手詰。この変化の時に、玉方の飛車が5一にいると困るので6一に配置されているわけだ。

8f7cba00.jpgでは、10手目△2三歩合に戻る。以下、▲同香不成、△1二玉、▲2二香成、△1三玉となるのだが、次の一手がまた見つけにくい手である。▲3五角と空間に角を打つ(15手目)。

8f7cba00.jpgこれに対して△2四Zと合駒をすると。▲2三成香、△1四玉、▲2四成香、△1五玉、▲2七桂で早詰。したがって、16手目は、単に△1四玉、▲1五歩、△同玉、▲2七桂、△1四玉(20手目)まで進むのだが、ここで最後の大技が出る。▲1三角成!。さっき打ったばかりの角を捨てる。以下△1三同玉、▲2三成香、△1四玉、▲2四成香まで25手詰となる。

8f7cba00.jpg最後は一見、平凡だが、3三にいるのが王様だからこの見慣れぬ手筋で詰むのであって、3三の駒が金や銀ではこうならない。ずいぶん攻め方は王様を攻撃用に使っている。

8f7cba00.jpgただ一つ、気に入らないのは玉方3七銀の配置で、ここの穴をふさいでいるだけなので、桂または香でも構わない。美術館の館内の椅子に座ったままの監視員のような仕事で、年収300万円の派遣社員でいいところを年収1000万円の課長が座っているようなものか。

8f7cba00.jpgこの問題、ほとんどの部分は、盤駒を使わず、横浜-福井の出張中の車内で頭の中で作ったのだが、その話をあまり信じてもらえないのが残念至極なのである。本当は、そういう技能をインフルエンザのメカニズム解明とか使えば多くの方の役に立ったのだが、手遅れ・・

正解:▲2三王、△3三角、▲同角成、△同香、▲1二歩、△2一玉、▲3三王、△2五銀、▲2四香、△2三歩、▲同香不成、△1二玉、▲2二香成、△1三玉、▲3五角、△1四玉、▲1五歩、△同玉、▲2七桂、△1四玉、▲1三角成、△同玉、▲2三成香、△1四玉、▲2四成香まで25手詰