月とコウノトリの原因は坊主??

2005-11-14 22:53:11 | 市民A
44e344ed.jpg少し前だが、産経新聞大阪本社で10月25日夕刊に掲載された「月とコウノトリ(原題は月とランデブー)」という絶妙の写真が、合成写真だったとして、31歳の記者Aが謹慎処分となった。夕刊に掲載されてから、しばらくして同僚の記者Bが、”月とコウノトリの両方に焦点が合っているのはおかしいのではないか”と、「シロウトでも気付く矛盾」に気が付いて、その事実を糾したところ、自宅パソコンの画像処理ソフトで合成したということだった。そして、丁寧なことに産経新聞社は、その写真が合成写真であることを発表し、無期限謹慎処分とした。

記者として入社7年、カメラマン歴8年ということだが、この経歴はどういう意味なのだろう。コウノトリが月に絡むところを撮影したかったが、写せなかったので17日に撮影したコウノトリと20日に撮影した月を合成したと発表されている。

いいたいことはずいぶんあるが、プロとしては、まず「ちょっと恥ずかしい」。同僚Bもそういう遠景と近景という写真にはこだわりがあったのだろう。月をカメラで写すのも意外に難しいものだ。カメラを固定して写すものと相場が決まっている。さらにコウノトリが飛ぶ所を写すのも難しいし、こちらの方はカメラのファインダーで鳥の動きを追わなければならない。コウノトリ+月は技術だけではなく偶然が必要だが・・・。

そして、どちらもばっちりとピントが合うというのはいかにも怪しい。というか、カメラのプロなら見た瞬間に違和感を感じるだろう。二つの物体の距離がほぼ等しければ、そういうこともあるのだが、そうなると可能性は二つ。月の表面に翼の長さが2000キロメートル位の巨大コウノトリが着陸したところか、あるいは、月の形をした直径2メートルの隕石がコウノトリに命中する直前ということになる。もちろんどちらも大スクープだ。

ところで、カメラマンにとって撮影した写真(画像)を「少しだけ直す」というのは当然のことだと考えられている。ちょっとした技術があれば、少しだけ美人にしたり、写真の隅に入った余計なゴミ箱など消すことに抵抗はないだろう。現に少し前にUSAToday誌がコンディの目をいじって批判されている。これは逆に、国務長官の人相を誇張的にこわもてに見せている(この事件はホッカムリになった)。独裁国家で、過去の政治家の姿が記録から消されることだってある。横田めぐみさんの写真だって修正説が強い。

そして、月の写真の話になると、どうしても月の色を調整したくなるはずだ。もともと月はただの石ころだから、美しくも何もない。海の水や地球の色が青いのと同じく、そのものの色ではなく反射光の色が黄色いだけである。つまりその時のコンディションで白っぽくなったり、赤っぽかったりする。このカメラマンAだって、月の写真には若干の調整をかけていたに違いない。色調を黄色っぽくしようとしただろう。そして、そんなことやっている間に魔がさしたのかもしれない。


ところで、個人的には、この事件を、もっと深く疑っているのだ。それは「コウノトリ」の写真はどこからかコピーしたのではないかということだ。だいたい空を飛ぶコウノトリの写真があれば、別に月と組み合わせなくても十分に美しい。どこの空を飛んでいてもそのまま使えるはずだ。この記者Aはあくまでも、コウノトリの写真を撮影しようとしていたのであるから、もしそれがうまく撮影できなかった時は、失敗を認めるか、どこかから無償で拝借するしかなかったのではないだろうか。釣りに行って一匹も釣れないボウズだった時に、帰りに鮮魚店で調達するようなものだが、その場合は少なくてもカネは払う。

そして、どこかのコウノトリのディジタル画像を拝借したままでは、無論のこと背景画像が付いていて、たいていはバレる。そして記者としてもカメラマンとしても破滅する。そこで、あわてて移しかえるべき別の背景を考えているうちに、別に用意していた月の写真を思いついたのではないだろうか。


そして、「コウノトリの画像」を各種ネット上で追いかけているのだが、まだ見つけていないので、上に書いたことは「単なる意地悪親父の妄想の域」をまだ出ていない。しかし、このコウノトリの画像はずいぶん左右対称過ぎるようにも見えるのだが・・・