朝令暮改

2005-02-13 20:22:22 | 企業抗争
あちこちで本業以外の企業抗争が起きている。ライブドアXフジサンケイ、三井住友X東京三菱、ダイエー入札問題、そしてNHKX朝日新聞。ニッポン放送のTOBをめぐるライブドアXフジサンケイ戦は面白いので別に稿を起こすとして、NHKX朝日新聞は結構本格論戦になるかと思っていたが、どうも低レベルな争いに陥っているようだ。ラグビー選手権2回戦、トヨタ対早稲田戦を生中継しないで翌日中継するとの発表をしたと思ったら、抗議多数によりまたも生中継に切り替えた。

選手のユニフォームに朝日新聞マークが入っているのかと思っていたが、どうも審判のユニフォームだったらしい。事前にユニフォームの広告はNHKに報告義務があったのに、ラグビー協会が連絡しなかったことによるらしい(というのは、いくつかの報道を読んで書いているだけなので、真実はよくわからない)。別に朝日の肩を持つ気はないのだが、どうも朝日に対する嫌がらせなのだろう。どっちもどっちで陰険だ。しかし、NHKはこの試合を放送しないのではなく、翌日報道すると言っていたのは、何と言う料簡なのだろう。1日送れて放送すれば、視聴率はほぼゼロに近くなるが、そんな番組を報道したら、それこそ「受信料を無駄に捨てた」といわれるだけである。チャンネルの私物化だ。それからもしかしたら、広告部分にモザイクでも入れて放送するつもりだったのだろうか。だいたい、本業の方の論戦はどうなったのだろうか?試合に出場するのが、前会長の出身大学だったから方針を再変更したのだろうか??

このNHKX朝日新聞、お互いに最初は威勢がよかったのに、決め手のパンチを出さずに、クリンチを続けてそのうち、もやもやして終わりにする気かもしれないが、モスキート級のボクサーの第10ラウンドような状態になっているのかもしれない。どちらも内部事件の多さには糸目がつかない。

さて、弱っちい同士の喧嘩の話では、かなり以前、赤坂の釜飯店で友人達と酒を飲んでいた時のことを思い出してしまう。結構有名な釜飯+焼鳥の店だったのだが、店内は狭かった。しかも座ったテーブルは奥の方だ(イタリアの諺に、「かまどに一番近い席でピザを食え!」というのがあるが、釜飯店でもそうだ。)。そして、近くの席で、お客同士の喧嘩が始まったのだが、なにしろアツアツの釜飯があちこちに並んでいるのだから危険だ。面倒なことが起こる前にと、仲裁に入ってみたが酔っ払いは言うことを聞かない。こちらも当時は元気がいい方で、相手二人は小男だったこともあり、面倒くさくなり、二人を店の外に追い出して、「喧嘩は外でやれ!」と言って、また酒席に戻る。そして仲裁失敗のことなどすっかり忘れてしまう。

そして30分ほどして、炊き立ての釜飯でいい気分になっていると、なにやら外が騒がしい。頃合ということで、カネを払い外に出ると店の前に人垣ができている。そして警官の声が聞こえる。人垣の中が見えなかったのだが、道端に頑丈そうな自転車があったので、壁際に自転車を固定して荷台とサドルの上に土足で乗って、覗き込むと、さっきの二人がまだ絡み合っていて、数名の警官が取り押さえようとしている。どちらも相手にとどめをさすことができず、だらだらと喧嘩をしていたらしい。もうめちゃくちゃだ。さっき店の外に追い出したことの責任を追及されるのもかなわないので、早く立ち去らねばと思ったところ、友人が慌て顔で、早く自転車から降りるようにせかす。サドルの上に土足で立っているこの自転車をよく見ると白塗りだった。

この2大マスコミの喧嘩にはだいたい仲裁者がいない。しかし、釜飯をひっくり返すほどの力もないようだ。さらに、どちらも視聴者や読者の支持を失うのだろうが、かたや受信料徴収、かたや新聞販売店の公表する水増し読者数により、大きな損害も起きないのだろう。