断り方に気をつけて、つらつらと

2004-12-08 14:47:54 | 市民A
某組織に以前送った履歴書風の情報の関係で、スカウトメールがきていたのだが、丁寧にお断りメールを送る。なかなか魅力的な中規模の電機器具製造卸業で、「営業、物流、企画」関係の経営陣の一角を求めるというもので、条件も今と同じ位らしいが、なにしろ遠距離過ぎる(片道2時間超)ので無理だ。

正社員が250人もいて、そういう重要ポストを外部に求めるのは何か異例だ。事情があるのだろうが、詮索はやめよう。双方とも時間は大切なのだから。
「断り」には「本音」は書かれない。読むほうも信じてはいけない。

ところで、この分野の優良企業に「加賀電子」がある。知る人ぞ知るあの「バウリンガル」のコーディネーターだ。それにタカラが乗って大成功。二匹目のどじょうを狙い「ミャウリンガル」の開発情報を知って株を買ったのだが、不発。昨年のことだが、わずかに損が出た。昨年末に年末調整用に整理整頓した。株は「美人投票」といったのはケインズ卿だが、マル秘情報は、それが漏洩した時に株価が上がるのだが、マル秘過ぎて、公開されないままになると、不発に終わる。(加賀電子は今年夏に株価が上がり、年後半に下降した。まったく富士山型だ。)

バウリンガルでもミャウリンガルでも、こういうディジタル技術の上にアナログ技術を載せるというのが今後の日本企業の成功のキーだと思っている。ネットショップだって、無数にあるが、実際は片手の指くらいのシステムだけが勝組だ(この部分は中谷巌氏の受け売りだが)。ディジタルを生き抜くには「ひとあじ」の違いが必要ということ。そしてそれはアナログの部分の技術と感性だ。

腕時計の世界でも、20年ほど前、ディジタル時計が大流行して、ほとんどの人がCASIOの黒いプラスティックベルトの時計をしていたことがあるのだが、いまやG-Shock以外は、ほとんど死滅状態だ。それでも机の中とかガサガサすれば、家の中にまだ何本か電池切れの時計があるだろう。

では、普通のアナログ時計はアナログかと言えば、中身は全然違うわけだ。手巻き時計で何分も狂ったりはしない。たいていの時計は分解掃除をしなくても、秒単位以下で正確だ。中身は完全なディジタル。要は、人間と腕時計の関係では、針がぐるぐる1日に24回転する方が、心地よいということだ。時間の経過を人間の脳に感じるのはアナログ方式なのだろう。

大型液晶テレビは日本の得意分野であるが、例えば薄いガラス板をさらに薄くして壊れないように運んだり、液晶のドット落ちを一つずつ修正するというような、アナログ的な技術が重要になる。こういう製作過程のアナログ技術となると、できた製品を買ってきて何回バラバラにしても模倣できない。

この、「アナログとディジタル」の話をすると、相当数の人は、二つを対立的なものととらえて、「ディジタルが行き詰まるとアナログに戻る」、と考えてしまうのだが、そんなことはないのだ。机の上からパソコンが消え、カード会社から飲み屋のつけの督促のような手書きの請求書がやってくることには、決してならないのだ。あくまでもディジタルを超越したアナログの話である。単なる復古趣味の人は20世紀に帰ってもらうしかない。