みなとみらい21 横浜は美しいか

2004-12-01 15:05:33 | MBAの意見
055c8d88.jpg先日、「ペリー日本遠征記図譜(豆州下田郷土記念館編・京都書院)」という図絵が大部分の本を読んでいると、ペリーの当時の横浜の写真が多く紹介されていたのだが、英語で「YOKUHAMA」と記載されている。間違いではないかと思ったが、どの写真でも「ヨクハマ」である。それで、自分で口に出してみると、確かにヨクハマと言っている。とすると、地元民はヨクハマで、よそものがヨコハマと発音するのかもしれない(単に頭が19世紀型なのかもしれないが)。以後、漢字で書くので、どちらでも好きなほうで読んでほしい。

さて、たまたま、ビル街と赤レンガ倉庫を運河越しに撮影できる場所があった。
真ん中のランドマークが高過ぎる(296m)ので周囲のビルが低く見えるのだが、向かって右隣の3棟セットのクイーンズスクエアはそれぞれ174・138・109m、ヨットの帆布をイメージしたインターコンチネンタルも140m。左側の3本のビルも横浜銀行(153m)、三菱重工(152m)、新日本石油(133m)。ランドマークとクイーンズA棟の間にみえるメディアタワー108m、C棟の右は東急系パンパシフィックホテル105mときわめて豪勢だ。以前は桜木町駅から"動く歩道"で雨に濡れながら、寒い(暑い)思いをしていたのだが、今年、地下鉄も開通した。

私は、これらのビルがまったく存在しない当時、大桟橋から遊覧船に乗り、海からマリンタワーしかない山下公園あたりをのぞんだことがあるのだが、その少し前に、仕事で行った上海港をこれまた遊覧船で水上から眺めた時の街並みとそっくりだと感動したのだが、どちらの町もその後、徹底的に変ってしまった。

ランドマークが日本で一番高いビルということは知っていたが、次は池袋のサンシャインだろうと思っていたのだが、古過ぎた。調べると2番と3番は大阪のワールドトレードセンターとりんくうゲートタワーが同点で256m、4番が名古屋駅のJRビル、5番が東京都庁でサンシャインは6番だった。もちろん2番と3番は大赤字だそうなので、そのうち会社の方は崩壊してしまうかもしれないが、ビルは大丈夫だろう。5番目の都庁は商業ビルではないのだが、都が財政赤字で破産してしまえば、いずれ担保割れで中華系オーナーのものになるかもしれない。

一方、世界の高層ビルリストを見ると、なんと1位は台湾台北に2004年に完成、101階建て509mというのがある。時々地震でビルが倒れる国だったような気もするが・・・。第6位のところにあったはずのビルは今はない。また、驚くことにピョンヤンにランドマークを4m凌ぐ300mのホテルがある。奇妙なのは、かたや296mのランドマークが70階建てなのに対して、ピョンヤンのホテルは105階建て。よくわからないなあ。

一方、300m超のビルは中国で大量に建設中らしい。理論的には1000mでも建設可能らしいが、そこまでして景観をこわしてしまっていいものかという心配がある。1フロアに200人いて200階建てだと4万人だ。会社と社宅と社員食堂と病院と学校まで全部中に入れれば本物の企業城下町で、一生ビルから出なくてすむかもしれない。

まったくの私案なのだが、逆に地下に向かって掘り進んだらどうなのだろう。地上0階、地下50階建てとかだ。メリットは二つある。まず、地震に強いことだ。ビルは地面と一緒に動くので、地下鉄と同じように耐震性が強い。もう一つのメリットは、地上を公園にできることだ。公園の一角に地下鉄の入口のような穴をつくっておけばいい。昼休みにサッカーもできる。

逆に、全地下ビルの最大の欠陥は、水没に弱いことだ。横浜のような海岸に作って、堤防を高潮が乗り越え洪水になると地下50階まで全部水につかってしまう可能性がある。あまり想像したくないホラーになる。しかし、上から土をかけてしまえば後片付けは簡単かもしれない・・・