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マフラーの容量(19)アフターファイア

2006年07月13日 | マフラーの容量

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純正のマフラーから抜けの良いマフラーに交換すると、パンパンと興をそがれるアフターファイアを生じる場合が多いですね。

実際には低速トルクが細る現象と同じ対策を講じることで、ある程度解消されますから、理由などはどうでも良いのかもしれませんが、ココでは重箱の隅が考察の対象ですから放ってはおけません。

S34_3

要は生ガスがマフラー内で燃焼します。圧縮されたガスが燃焼するわけではないので、さほど大きな燃焼圧になりませんが、あの大きな音は心臓にも良くない?

S31_12

TCエンジンのバルブタイミングをある資料から引用すると

  • キャブレター   IN  ー02/38   216(0.053)    257(0.020)
  •           EX   36/04   220         260
  • インジェクション IN   02/34   216         257
  •           EX   36/04   220         260    

分かりづらいので説明すると、インジェクションのインテークは上死点前02度に開き、下死点後34度に閉まる。エクゾーストは下死点前36度に開き、上死点後04度に閉まるということです。ただしリフト量が0.053インチで計測しての数値で、これでは総作用角が216度だったり220度だということで、リフト量を0.020インチでは当然角度は広くなります。

*日本では確か1mmリフトでの作用角を表示するので、この辺を確認しておかないと数値として確実なものではならなくなります。

ここで何を言いたいかというと、上の図は上死点後22度となっていますが、バルブタイミングでは上死点後04度となっています。この04度は0.053インチリフトの数値であるので、0.02インチリフトのタイミングを推測すると(260-220)÷2+04=24となります。(図の数値が間違い)

*バルブをカムで開閉すると、普通に考えると瞬間的でありますが、加速度を滑らかにしないと動弁系の寿命に関わるので、クランク角1度とかの視点で見ると開閉にスゴク時間が掛かります。

逆流?

S33_5

つまり、スロットルバルブが閉まっていてピストン速度が速いエンジンブレーキ時は、燃焼の面ではスゴク不安定になります。

スロットルバルブが閉まっているので新ガスのボリュームは最低ですから、燃焼済みガスも当然ボリュームは小さく排気管を流れる速度も遅いのでポート付近にまだ残っていると、スロットルバルブが閉まっている事により発生する大きな負圧は、図のように排気バルブが閉まる直前では、燃焼済みガスの逆流を招くと考えられます。

シリンダーに燃焼済みガスの残留が多ければ、スロットルバルブが閉まって新ガスのボリュームが小さいので、ミスファイアする確率は当然大きくなり、不完全に燃焼したガスの中に含まれる生ガスも多くなります。

次の工程で逆流するガスの中には燃焼済みガスの成分の割合が少なくなるので、正常に燃焼することもあるかもしれません。

こうした不安定な燃焼が繰り返し行われ、生ガスがマフラー内にたまって発火するのがアフターファイアの正体だとはご想像の通りですが、今日はこれまでです。

続く。

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