ひろかずのブログ

加古川市・高砂市・播磨町・稲美町地域の歴史探訪。
かつて、「加印地域」と呼ばれ、一つの文化圏・経済圏であった。

稲美町探訪(401):コーヒーブレイク・稲美町のゆで干し大根

2011-02-01 10:02:13 |  ・稲美町加古

「稲美町探訪」も、重複した記事があるものの400号をこえました、2回ばかりコーヒーブレイクとします。

122日(土)の神戸新聞のコラム「正平調」に、稲美町の「ゆで干し大根」についての文がありました。

まだ読まれていない方のため再掲させていただきました。

新聞のコラムのため、題は付いていませんが勝手に「稲美町のゆで干し大根」としておきます。

     稲美町のゆで干し大根

Inamicho14_009 ◆谷を吹き抜ける西風が鳴る。田んぼに置いた簀(す)の上で、大根も縮みあがる。冬晴れの日、兵庫県稲美町の草谷を歩けば、特産品「ゆで干し大根」を作る光景がみられる。

◆実はゆで干しではない。蒸し干しをする。大根を1㌢角で長さ1520㌢切り天日干しに。それをせいろで蒸す。再び寒風にさらすと、縮れてほんのりあめ色になる。生産高の多い長崎ではゆでて作るが、蒸す方が甘みが残るという。

◆起源を聞き歩いたが、はっきりしない。隣接する三木市にあった相野飛行場が戦後、払い下げられ、開拓に入った人が製法を伝えたとの説を聞いた。飛行場跡には当時、ため池がなく、米作は難しかった。栄養価の高い保存食として、神戸港に入る船員が買いに来たとも。

◆いずれにせよ稲美の風土に合って郷土食となった。地元では学校給食にも出る。農協の直売店に行けば買える。ただし生産者は減り続けている。切るのも干すのも、すべて手作業だ。厳冬期の重労働は高齢化が進む農家にはきつい。

◆一番の若手という男性は今年70歳になる。「手間の割に単価はしれている。『今年もぜひ』と頼まれているけれど」。10年後を尋ねると「関税撤廃になったら農業を継ぐ者がいるか」と不機嫌になった。

◆それでも帰り際「ええもん作るのは誇りや」と男性は笑った。土産にもらったゆで干しを高野豆腐と炊き合わせた。懐かしい味がした。大根の味はこうだった。

(以上、神戸新聞「正平調」より)

こんな文章を読んだ時には、「爽やか」な稲美町の風を感じます。

そして、無性に食べてみたくなりました。

先日「国岡のふぁーみん」で3袋買ってきました。一袋170円。

夕食が楽しみです。

酒の「あて」にもしてみたい。

コメント
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