ある学者が70年ほど前の著書に、ヒヨドリの鳴き声の地域差として以下の例を上げています。
ピーユ ピー(京都御苑)
ピンク ピーユ(東山高台寺)
ピー ツンカ ツンカ(紀伊白浜)
ピー ウィー ウィー(紀伊瀞八丁)
ピエロン キョッキョ(岐阜金華山)
ピンク エイヨ(甲斐御嶽)
ピーヨー ピーヨン(札幌円山公園)
ピー ツルン ツルン(播磨瑠璃寺)
プシー プシー(奄美大島)
下は、声は入っていませんが宇治のヒヨドリなので、多分京都と同じ声で鳴くはずです。
また、当時の飼い鳥の世界では美しい声で鳴く鳥の産地として、コマドリは吉野や岩手、ホオジロは伊勢、ノジコは出雲などが知られていたと記しています。
さらに、岐阜県各務ガ原のヒバリが最も美しく鳴くので、毎年春になるとヒバリの飼い主が100人ほど鳥籠を持って集まり、麦畑の上でさえずるヒバリの声を聴かせていたという話を紹介しています。
つまり、鳥の声には地域差(方言)があるわけですが、このことに関して別の学者が面白い実験を紹介しています。ヨーロッパのキクイタダキは北部と南部で鳴き声が異なり、ドイツのキクイタダキのさえずりをスペインのキクイタダキに聞かせても反応しなかったとのこと。同じ種類なのに別の鳥の声と認識しているわけです。
そして、鳥の方言の役割について、「もし雌が自分の出生地の歌と同じ歌をうたう雄を求めるなら、そのうちに近親交配のようになり、ある遺伝子の頻度が増えることになる。もしその遺伝子が、鳥をその地によりよく適応させるように働くものなら、歌がその適応の過程に寄与したことになる」という仮説を立て、次のような実験を紹介しています。
アメリカのある研究者がミヤマシトドの雌に女性ホルモンを注射した上で、さまざまな地方の雄のさえずりを聞かせたところ、その雌と同じ地方に生息していた雄の声に最もよく反応したそうです。方言の役割はまだ解明されていませんが、種の分化や進化に関わる可能性があるわけです。

ミヤマシトド(Public Domain)
人間の場合はどうなんでしょう。関西弁の男性と関東弁の男性がプロポーズした場合、関西の女性はやはり関西弁に反応するのでしょうか?
ピーユ ピー(京都御苑)
ピンク ピーユ(東山高台寺)
ピー ツンカ ツンカ(紀伊白浜)
ピー ウィー ウィー(紀伊瀞八丁)
ピエロン キョッキョ(岐阜金華山)
ピンク エイヨ(甲斐御嶽)
ピーヨー ピーヨン(札幌円山公園)
ピー ツルン ツルン(播磨瑠璃寺)
プシー プシー(奄美大島)
下は、声は入っていませんが宇治のヒヨドリなので、多分京都と同じ声で鳴くはずです。
また、当時の飼い鳥の世界では美しい声で鳴く鳥の産地として、コマドリは吉野や岩手、ホオジロは伊勢、ノジコは出雲などが知られていたと記しています。
さらに、岐阜県各務ガ原のヒバリが最も美しく鳴くので、毎年春になるとヒバリの飼い主が100人ほど鳥籠を持って集まり、麦畑の上でさえずるヒバリの声を聴かせていたという話を紹介しています。
つまり、鳥の声には地域差(方言)があるわけですが、このことに関して別の学者が面白い実験を紹介しています。ヨーロッパのキクイタダキは北部と南部で鳴き声が異なり、ドイツのキクイタダキのさえずりをスペインのキクイタダキに聞かせても反応しなかったとのこと。同じ種類なのに別の鳥の声と認識しているわけです。
そして、鳥の方言の役割について、「もし雌が自分の出生地の歌と同じ歌をうたう雄を求めるなら、そのうちに近親交配のようになり、ある遺伝子の頻度が増えることになる。もしその遺伝子が、鳥をその地によりよく適応させるように働くものなら、歌がその適応の過程に寄与したことになる」という仮説を立て、次のような実験を紹介しています。
アメリカのある研究者がミヤマシトドの雌に女性ホルモンを注射した上で、さまざまな地方の雄のさえずりを聞かせたところ、その雌と同じ地方に生息していた雄の声に最もよく反応したそうです。方言の役割はまだ解明されていませんが、種の分化や進化に関わる可能性があるわけです。

ミヤマシトド(Public Domain)
人間の場合はどうなんでしょう。関西弁の男性と関東弁の男性がプロポーズした場合、関西の女性はやはり関西弁に反応するのでしょうか?
父と米作をしていた時はヒバリの声も聞いたのですが、もうほとんど忘れています。
鳥の人の好みが同じかも---、そんなことは無いのでは?。どちらにしても地域差から始まって、別種類になる可能性もありそうな。
その留鳥と渡りのヒヨドリの声も違うはずですね。
宇治のヒヨドリと奈良のヒヨドリは多少違うかもしれませんが、地域差だけでなく個体差もありますから、難しいですね。