樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

もったいない

2013年09月19日 | 街路樹・庭木
台風18号が来る前、庭木が電線を切らないように剪定しました。伐った枝はこれまではゴミに出していたのですが、昨年から燃料として再利用されています。
わが家から少し離れたTさんのおばあちゃんが、毎日2回、手押し車とともに近くの農園にやってきて農作業をします。そのおばあちゃんが、「お風呂の焚きつけに使うから、樹を散髪(剪定のこと)したら枝をちょうだい」と申し出てくれたのです。ガスだけでなく薪でもお風呂が焚けるそうです。
家の横に置いておくと、勝手に持って帰ってくれるので、手押し車に載せやすいように、葉を全部ちぎって、コンパクトに束ねました。


おばあちゃん御用達の剪定枝

宇治は昨年8月に集中豪雨に見舞われました。Tさんの家も床上浸水で家財道具がダメになったのですが、娘さんが汚れた家具を捨てようとすると、「まだ使えるから捨てない!」と駄々をこねたそうです。
水害で汚れた家具を捨てずに使う。よその家が剪定した枝をお風呂の燃料にする。おばあちゃんの「もったいない」は筋金入りです。私もモノは使い尽くす方ですが、まだまだ甘いです。
このおばあちゃんを「近所のワンガリ・マータイさん」と呼ぶことにしました。でも、逆ですね。こっちが本家だから、マータイさんを「ケニアのTさんのおばあちゃん」と呼ぶべきですね。
ところで、先日の台風18号は京都府全域に大きな被害をもたらしました。わが町内も去年と同じように、山から出た水が道路にあふれ、T字路やその前のお宅のガレージに泥が堆積。早朝から町内総出で、土嚢を積んだり、泥を搬出したり、けっこう大変でした。


土嚢で山からの水を遮断

一方、おばあちゃんの町内は全く被害がなかったようで、雨が上がるといつものように手押し車で農園にやってきました。
剪定のことを伝えると、「葉っぱも肥料になるからちょうだい」とのこと。ちょうど泥の運搬に使った一輪車があったので、農園まで葉っぱを運んであげました。
おかげで枝も葉っぱも全部きれいに再利用されることになりました。
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2 コメント

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Unknown (guitarbird)
2013-09-19 09:13:26
おはようございます
A公園で木を切ると枝葉の部分をどうしようかいつも悩みますが、肥料にするというのは考えていませんでした。
ちなみに今は2年くらい放置しておいて薪ストーブ燃やしていますが、そのための場所がやはりなんとかならないかと。
台風は今回も大変だったのですね。
自然相手とはいえ、2年続くとやはりもういい加減にしてほしいと思うのでしょうね。
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写真の (fagus06)
2013-09-20 07:42:49
剪定枝はハクモクレンのものですが、その後、アラカシ3本とゲッケイジュ1本も剪定して、たくさんの枝や葉が出ました。枝を切ったり、束ねたり、作業するスペースは、ガレージでやっていますが、場所が問題ですね。
剪定していて、いつも、水と二酸化炭素だけで、毎年こんなに成長するのを不思議に思います。
土嚢を積んだ場所は、山道とわが町内への道の分岐ですが、今後は水があふれる前に土嚢を積んで、町内へ水が流入しないようにしようと考えています。
天気情報では「何十年に一度しかないような大雨」と言いますが、宇治は2年連続です(笑)。
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