樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

京都の木づかい

2015年03月26日 | 木造建築
意外かも知れませんが、京都市は林業都市です。もともと「北山杉」という伝統産業がある上に、平安時代から都に木材を供給していた北桑田郡京北町が京都市に編入されたことで一挙に林業都市の様相を帯びてきました。
そういう背景から、京都市は木材の地産地消に積極的に取り組んでいます。例えば、市内の屋外広告物に京都産の木材を使えば助成金を出してくれます。京都市は厳しい景観条例を定めていますが、景観の維持と木材の地産地消の一石二鳥を狙っているわけです。
そして、昨年12月には、京都産の木材をたっぷり使った上京区役所の新庁舎がオープンしました。ご覧のように、屋外はもちろん屋内のフロア、壁面、家具まで木、木、木…。


外観


1階のロビー


1階の受付コーナー


2階の廊下~受付

やわらかい印象があって、用が終ってもしばらく居続けたいような雰囲気。これまでの役所のイメージとは全く違う素晴らしい空間です。
木材だけではなく、間伐材でつくったチップを燃料とするペレットストーブも設置してあります。暖房として使うと同時に普及・啓発の意味があるようです。



見学しながら、何度も「上京区民がうらやまし~な~」と思いました。宇治市にもこういう施設をつくってほしいですが、宇治には林業がないから無理でしょうね。
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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (tidori)
2015-03-26 20:41:31
はい、こちら上京区民でございます。
お誉めにあずかりまして、区民として光栄の至りでございます。(^-^)
中はともかく木の香りがして、対応してくれる係員も表情が明るくなった
ような気がします。(以前はむっつりしている人が多かった)
残念なのは、屋上の植栽にもう一工夫あれば・・・と思いました。
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tidoriさんは (fagus06)
2015-03-27 07:11:40
中京区民かなと思っていましたが、上京区民ですか。それはそれは、うらやまし~。
対応する係員の表情が明るくなった、というのは分かるような気がします。
単に新しくなっただけではなくて、木製の内装が人の気持ちを優しくしているのだと思います。
屋上庭園、私も見ました。まだ開設されたばかりで、植物が育っていないこともあるのでしょうが、確かに現在はちょっと貧相ですね。それでも、他の区役所や宇治市役所に比べれば、圧倒的に上京区優勢です(笑)。
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Unknown (guitarbird)
2015-03-28 21:56:43
こんばんわ
行政が先頭になって進めるのはいいですね、私も行ってみたいです。
地元で材がとれるというのが何より。
北海道の場合は、エゾマツは少ないし、トドマツは健在に不適らしく、カラマツの利用が増えてきましたが、残念ながらカラマツは元々北海道にはなかった樹木だから・・・
トドはペレットへの活用はだいぶ進んでいるようです。
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京都産木材といっても (fagus06)
2015-03-29 09:19:15
ほとんどはスギかヒノキだと思います。北海道でもやはり針葉樹なんですね。
トドマツは用途が限られているんですね。
カラマツは信州あたりでは結構木造建築に使われているようですが、確かに北海道には自生しないですね。
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