樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

キジは不死鳥?

2015年03月23日 | 野鳥
以前、「キジの羽根は鉄砲の弾をはじく」という話を聞いたことがありますが、「そんな訳ないだろう」と一笑に付していました。ところが先日、羽根のコレクターから同じ話を聞いたので、気になって調べてみたら、面白い事実に突き当たりました。
イギリスの国防省がキジの羽根を使った防弾チョッキを開発しているというのです。
現地の新聞「サンデー・タイムズ」によると、ショットガンの弾が当たっても平気で飛んでいくキジの話にヒントを得て、国防省が某大学に開発を依頼。その研究者は、「キジの羽根の軸は特殊構造になっていて弾力性が高く、羽根を20層に織り込むと、ほとんどの弾丸を止めることができそうだ」と話しているとのこと。


弾丸をはね返すキジの羽根(初列風切羽・コレクターの了解を得て掲載)

確かに、写真の羽根を触ってみると、軸は強化プラスチックのように固く、他の鳥の羽根の軸に比べると太いです。
日本だけでなくヨーロッパでも、キジの羽根は弾丸をはじくと認識されているわけです。
現在の防弾チョッキにはアラミド繊維を使っているそうですが、キジの羽根ならより軽くてコストも下がるそうです。
ただし、このニュースは1998年のもの。その後、“キジ羽根防弾チョッキ”が実用化されたかどうかは不明です。
弾をはじくとすればキジは“不死身の鳥”ということになりますが、ハンターのブログを読むと「キジやカモは側面から撃っても死なないので、正面を狙う」と書いてあります。正面を撃たれたら、さすがのキジも不死身ではないということです。
悔しいけど、こういうことはバードウォッチャーよりもハンターの方が詳しいですね。
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3 コメント

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Unknown (guitarbird)
2015-03-23 09:48:57
こんにちわ
英国の記事って狩猟用に放鳥された移入種ですよね確か。
ということはキジとの付き合いがそれほど長くないのに、そういう思考になるというのは、さすがですね(多少の皮肉を込めてますが)。
ただ、ほんとうに弾丸を通さないのか、試してみたい気もします。
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Unknown (guitarbird)
2015-03-23 09:49:24
すいません「英国のキジ」です、肝心なところで誤変換しました・・・
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ギタバさんが (fagus06)
2015-03-24 07:56:31
ご指摘のように、イギリスのキジは狩猟用として日本などアジアから移入したものらしいです。
私も多少の皮肉を込めますが、キジは日本の国鳥でありながら、狩猟鳥に指定されています。コウライキジもそのために移入したようですね。
イギリスであろうと日本であろうと、こんな時代に、趣味としてのハンティングに存在意義があるとは思えません。
あっ、ギタバさん、試さないでくださいね(笑)。
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