宇治といえば、10円玉に刻まれた平等院鳳凰堂。この鳳凰は実在しませんが、鳳がオス、凰がメスを表すそうです。
この世にいない鳥でありながら、江戸時代の絵師・伊藤若冲の手にかかると、得意の鶏の絵と同じく迫真のリアリティが生まれます。“奇想の画家”の頭の中には、羽毛1枚に至るまでディテールを備えた鳳凰が生きていたのでしょう。逆説的に言えば、イメージの中に実在する鳳凰…。
鳳凰が平等院などの屋根に飾られるのは、この鳥が風を司る神であることから、台風による建築物の倒壊を防ぐという意味があるそうです。「鳳凰」と「風」が似た文字であるのもそのためとか。
北米には雷を司る架空の鳥がいます。先住民族の間に伝わる巨鳥で、現在の名前はサンダーバード。トーテムポールによく彫られるのがこの鳥で、モデルはワシといわれています。下は以前、国立民族学博物館で撮影したトーテムポール。
東南アジアにはガルーダが生息しています。こちらもモチーフはワシのようで、下はインドネシアの国章ですが、タイ王国の国章では胴体は人間、頭部や翼、脚はワシとして描かれています。
鳳凰は花札にも登場しますが、もともとの生息域は中国。日本にとっては移入種ですが、日本オリジナルの架空の鳥もいます。神武天皇が東征する際に道案内をしたと『古事記』などに記されている八咫烏(やたがらす)。太陽の化身ともされていて、なぜか3本脚。日本サッカー協会のシンボルマークにも登場します。
このほか、中国には朱雀が、エジプト~ヨーロッパにはフェニックス(不死鳥)が生息します。人間は実在する鳥を見てさまざまな意味やイメージを獲得し、それをさらに膨らませながらさまざまな架空の鳥を生み出してきたわけです。
この世にいない鳥でありながら、江戸時代の絵師・伊藤若冲の手にかかると、得意の鶏の絵と同じく迫真のリアリティが生まれます。“奇想の画家”の頭の中には、羽毛1枚に至るまでディテールを備えた鳳凰が生きていたのでしょう。逆説的に言えば、イメージの中に実在する鳳凰…。
鳳凰が平等院などの屋根に飾られるのは、この鳥が風を司る神であることから、台風による建築物の倒壊を防ぐという意味があるそうです。「鳳凰」と「風」が似た文字であるのもそのためとか。
北米には雷を司る架空の鳥がいます。先住民族の間に伝わる巨鳥で、現在の名前はサンダーバード。トーテムポールによく彫られるのがこの鳥で、モデルはワシといわれています。下は以前、国立民族学博物館で撮影したトーテムポール。
東南アジアにはガルーダが生息しています。こちらもモチーフはワシのようで、下はインドネシアの国章ですが、タイ王国の国章では胴体は人間、頭部や翼、脚はワシとして描かれています。
鳳凰は花札にも登場しますが、もともとの生息域は中国。日本にとっては移入種ですが、日本オリジナルの架空の鳥もいます。神武天皇が東征する際に道案内をしたと『古事記』などに記されている八咫烏(やたがらす)。太陽の化身ともされていて、なぜか3本脚。日本サッカー協会のシンボルマークにも登場します。
このほか、中国には朱雀が、エジプト~ヨーロッパにはフェニックス(不死鳥)が生息します。人間は実在する鳥を見てさまざまな意味やイメージを獲得し、それをさらに膨らませながらさまざまな架空の鳥を生み出してきたわけです。
鳥が神様か神様の使いか、日本だけでないのが楽しいです。
鳥を神格化するのは、多分人類共通なのでしょうね。