樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

ダイエットした木

2011年09月22日 | 街路樹・庭木

京都市の川端通りの中央分離帯に異様に細長い木が植えてあります。車から初めて見たときは樹種が不明でしたが、しばらくして「例のアレではないか?」と気づきました。後日、確認のために撮影に行くと、やっぱりアレでした。

 

 

川端通りの丸太町以北の並木

 

元の樹形をご存知の方は驚かれるでしょうが、これはケヤキです。ケヤキは街路樹によく使われますが、上に伸びるほど枝が横に広がって、信号機を隠してしまいます。特にケヤキの並木道で有名な仙台市では交通の障害になっていたようです。

そこで、品種改良で横に広がらないケヤキをつくったのです。「武蔵野1号」とか「2号」という名前で各地に植えられていますが、ダイエットし過ぎた女性のようで、私には不健康に見えます。

下の写真はダイエット前の本来のケヤキの並木。トンネル状になってこちらの方がいい雰囲気ですが、信号機が見えなくなって安全上の問題があるのも事実。

 

 

京都の洛西ニュータウンのケヤキ並木

 

でも、それならわざわざ品種改良なんかしなくても、信号機を隠さない樹形の木を植えればいいのに・・・と私は思います。たとえば、三角形の樹形になるメタセコイヤとか枝を横に張らないポプラとかいろいろあるはずです。

食糧生産のためならしょうがないですが、信号機が見える・見えないといった程度の人間の都合で自然の摂理をいじくりまわすことには若干抵抗を感じます。

 

 

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6 コメント

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その (fagus06)
2011-09-25 07:19:49
ニワウルシの雌木は誰かが植えたんでしょうね、こんなことになるとは知らずに。
大阪にもニワウルシの街路樹がありますが、あちこちに子孫を残しているかも知れません。
鴨川の河原には他にも並木として植えたハリエンジュ(アカシヤ)がけっこうな巨木になっていましたね。
Unknown (ちどり)
2011-09-24 09:13:56
分離帯に生えてきたニワウルシは最近ぐっと増えました。早く刈らないと、といつも思っています。
荒神橋の東詰めにある大木がニワウルシの雌木、これが悪の原因かもしれませんね。
ちどりさんは (fagus06)
2011-09-24 07:08:27
やっぱりお気づきでしたか。ヘンですよね、このケヤキは。
京都でポプラ並木がある場所は知りませんが、おそらく少ないので有名になるかも知れませんね。
ちなみに1枚目の写真は荒神橋付近で撮りました。
鴨川の河原にはニワウルシがはびこっていて、「こんな所にも侵入してきているんだな」と思いました。
やっぱりケヤキ (ちどり)
2011-09-23 14:11:48
そうですか。品種改良されたケヤキなんですか。
いっこうに広がらないし、ヘンなケヤキだなあと思っていました。
ケヤキの魅力は、あの樹形ですものね。
そうだ、ポプラかセコイヤ(笑)にでもすれば、何年か後には
「ポプラで有名な川端通」となるに違いない・・・。
私も (fagus06)
2011-09-23 07:35:27
あのニュースを見て「ケヤキだな」と思いました。
京都にはもう1本ケヤキ並木の御池通りという道があって、こちらは道路が広いので、普通のケヤキが植えてあります。
東京の青山だか原宿あたりにもケヤキ並木があって、よくテレビの撮影に使われていますね。絵になるんですねケヤキ並木は。
Unknown (guitarbird)
2011-09-22 12:51:18
こんにちは
日本人はケヤキへのこだわりが強いということなのでしょうね。
でもじゃあ普通のケヤキを植えて信号の障害になる枝だけ切るのもかわいそうという声が出そうですね(笑)。
昨日の台風のニュースで渋谷でタクシーに倒れてきた街路樹はケヤキだったようにニュースの映像で樹皮を見て思いました。

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