樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

木々、花々、そして鳥たち

2013年05月30日 | 木のイベント
5月19日に野鳥の会主催で「京都府立植物園自然観察会」を行いました。鳥の種類が少ない時期なので樹木や野草も観察しようという会です。
昨年までは大阪市立大学附属植物園や神戸市立森林植物園で実施していましたが、今回は地元で開催しました。その案内キャッチフレーズが「木々、花々、そして鳥たち」。
午前中の催しですが、「昼ごろから雨」という微妙な天気予報。参加者は少ないだろうとタカをくくっていたところ、植物園の門前には約30名が集合。担当者としてはうれしい誤算でした。


後姿で説明しているのが私

今回は少しでも樹木に親しんでもらおうと、テーマごとに樹木を紹介しました。例えば、「花を愛でる」というテーマでは、ハクウンボクやヤマボウシ、ヒトツバタゴ(通称ナンジャモンジャ)などを紹介。「匂いを愛でる」では、ミズメの枝の樹皮を剥いでサロンパスの匂いがすることをご紹介しました。


ミズメの枝の匂いを確かめる参加者

トウオガタマの花ではバナナの匂いを確かめていただきましたが、満開ではないためか、「果物の甘い匂いがする」という方と「何も匂わない」という方に分かれました。私自身も匂いに鈍感ですが臭覚には個人差があるようです。
「歌を思い出す」というテーマでは、ちょうど白い花が咲いていたので、西田佐知子や石原裕次郎、レミオロメンの歌に登場するアカシア(ハリエンジュ)を紹介。関西では少ないものの、関東や北海道では街路樹に使われたために歌詞によく登場することを説明しました。


アカシアは別名「ニセアカシア」、図鑑では「ハリエンジュ」

「まだら模様の樹皮で覚える」では、アキニレやカゴノキ、ナツツバキを紹介。植物園にはアキニレの巨木があり、手で樹皮を触って確かめる方もありました。


アキニレの樹皮

「誰もがお世話になる木」というテーマでは、古代の王族の棺に使われたコウヤマキと、現代の一般的な棺に使われるモミを採り上げました。
参加者のほとんどがバーダーなので「樹木に関心を持ってもらえるかな?」と不安でしたが、メモをとったり、質問をされたり、けっこう熱心で、私としてはやりがいのある観察会となりました。
案内するのに忙しくて写真が撮れなかったので、使用した画像はもう一人の担当者からいただきました。
コメント (4)
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