京都市の川端通りの中央分離帯に異様に細長い木が植えてあります。車から初めて見たときは樹種が不明でしたが、しばらくして「例のアレではないか?」と気づきました。後日、確認のために撮影に行くと、やっぱりアレでした。
川端通りの丸太町以北の並木
元の樹形をご存知の方は驚かれるでしょうが、これはケヤキです。ケヤキは街路樹によく使われますが、上に伸びるほど枝が横に広がって、信号機を隠してしまいます。特にケヤキの並木道で有名な仙台市では交通の障害になっていたようです。
そこで、品種改良で横に広がらないケヤキをつくったのです。「武蔵野1号」とか「2号」という名前で各地に植えられていますが、ダイエットし過ぎた女性のようで、私には不健康に見えます。
下の写真はダイエット前の本来のケヤキの並木。トンネル状になってこちらの方がいい雰囲気ですが、信号機が見えなくなって安全上の問題があるのも事実。
京都の洛西ニュータウンのケヤキ並木
でも、それならわざわざ品種改良なんかしなくても、信号機を隠さない樹形の木を植えればいいのに・・・と私は思います。たとえば、三角形の樹形になるメタセコイヤとか枝を横に張らないポプラとかいろいろあるはずです。 食糧生産のためならしょうがないですが、信号機が見える・見えないといった程度の人間の都合で自然の摂理をいじくりまわすことには若干抵抗を感じます。