樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

木のジェット燃料

2009年05月15日 | 木と乗物
昨年は原油の高騰が航空会社の収益を圧迫しましたが、それを避けるためか、日本航空は木の油をジェット燃料に使おうとしています。
原料はアブラギリ。名前のとおり昔はこの木の種から油を絞ってランプや石鹸、和傘などの油紙に使ったそうで、石油からバイオ燃料へというトレンドの中で再び注目されています。トウモロコシのように食用ではないので食糧への影響もなく、二酸化炭素削減効果も期待されています。

       

上の写真は昨年の夏、大阪市立大学付属植物園で撮影したアブラギリの実。最初見たときは「何じゃ、こりゃ~」でしたが、しばらくしてアブラギリの実と判明しました。
この実の中に種が3つ詰まっていて、それを乾燥させて絞ると桐油(とうゆ)が採取できるそうです。「アブラ桐」とか「桐油」と呼ばれますが、タンスに使う桐とは全く別の種類。
この桐油を従来のジェット燃料に混合して使うらしく、日本航空はすでにテスト飛行も終えていて、タンザニアで大規模に植林してバイオ燃料を生産するプロジェクトも進んでいるようです。
7月からJALもANAも燃油サーチャージを廃止しますが、長い間国際線に乗ったことがない私は何の影響もありませんでした(笑)。
コメント (2)
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