2021/12/08 記
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1941/12/08 太平洋戦争真珠湾開戦日。政治の恐ろしさ。国の危機、家族・恋人・郷里を守るためと、戦争目的を知らず、スローガンに踊らされてしまう民衆。何万回反芻しても足らない苦渋に満ちた誘導戦争の教訓を噛み締める。
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「ナイチンゲール著看護覚書13項目から避難所支援を考える 避難所ケアセミナー」第二回「換気と保温」に参加する。全10回。要援護者支援の災害ボランティアは、医療関係者との交流の形から理解者を見出すのが近道となる。
ここの講演者は倉敷真備の水害に取り組んできた方で、懇話会ゲスト候補である。
被災者の健康維持の基本を10回に分けて検討していく地味な講座だ。ナイチンゲールの古典と照合しながら解説が進む。私は基本を学ぶというより、その設定カテゴリーの網に掛かった被災対策エピソード、その評価をめぐるカンファレンスを求めていた。基本的な枠組みを定めることにより、吟味の効果を期待していたが、なかなか場がない。それで災害看護論講座のような場の「余談」に期待した。
もうひとつは講師@@さんの懇話会ゲスト招請の下心だ。
まずはともあれ、第二回「換気と保温」を聴いた。
被災によって、体力が消耗している場では、既往症の重症化、感染症の蔓延、不眠と疲労・ストレス蓄積が隠然と進行していく。予防措置の重要性は現場管理者全体が理解できるとは限らない。ゆえに分野別責任分担が行われるが、互いの仕事が理解できない分担の脆弱性が露呈するのも被災という非常時の現場だ。だから冷静で統合監視的な目がなおさら必要となる。だから基本を意識したカンファレンスは意味を持つ。
「換気と保温」というテーマは、コロナ禍の中で、災害全般というより、空気感染感染症対策のようなバイアスをかんじてしまうが、防塵・飛沫感染や、接触感染と乾燥、防臭・防湿対策として環境整備の基本に関わっている。
また保温は体温の維持や、安定生活環境の管理という基本となる。
津波被災から濡れた身体を寒気に晒したり、灼熱の日射下の車中避難・密閉個室避難の危険性、低体温症と日射病・熱射病を東日本大震災や熊本地震のときなど、私たちは経験して来ている。
そのエピソードが講座の語りに不足。新人養成学習にしても、この経験吟味は伝承以上の意味がある。脱線しましょうよと言いたくなった。
講義を終え、15分ほど交流する場面があり、関連質問の形で話し合った。換気では、たばこ親父の説得問題。感染症話では、ノロ対策をいかに協力を得るかという話題提供をして、第二回を終えた。
ナイチンゲールを冠するのは、看護師には基本書とわかるが、一般には、ナイチンゲール…古くさっとなってしまうだろう。活動が看護専門職から出たことがないのかなとおもったりする。
(校正1回目済み)