2011/01/08 記
--------------
ここのところ、左目の調子がいいと思っていたら、起きたときの視野は古いフィルムそのもののようだった。ドライアイ点眼薬を点して何とか切り抜けた。
今日は冬期講習巡回分が夕方控えているが、昨日巡回分を日送りしてしまった分が2件残っているので、最終日とは行かなかった。10時台に梅屋敷の東邦大学医療センター大森病院心療内科に行くことになっていた。
0時台に母の友人から電話が入っていた。息子さんの奥さんの実家に取り立ての電話が入ったというのだ。警察に話してあるので、担当者と話して欲しいと突っぱねていく予定だったが、先方の母親には何も相談していなかったという。動揺して先方から連絡が入ったのだ。素人だなとがっくりくるが、警察に明かしたらどうこうという言葉は記憶をたどって、かかってきた時間を添えて記録しておくこと。かかってきたことをすぐに警察に電話しておくことと伝え、あとは警察の支持に従いなさいと伝えて、母の了解をえて電話を切った。これに取り組むキャパは私たちにはない。受け答えはするが、基本は警察・市行政担当者との連携を作ることだ。
この電話で母は眠れなかったらしい。私は私で机に伏せていた子の記録を書きながら居眠りをしていた。夜間傾聴の専用電話が震えて目が覚めた。3時前だった。大森病院には8時台に出かけないと間に合わない。そんな関係で寝惚けたふたり、東京行きに乗るところを湘南新宿ラインに乗ってしまい、戸塚で後発に乗り換えた。川崎で降りて蒲田に向かうが、人身事故の影響とかで極端な徐行運転。蒲田でサンドイッチを仕込んで、大森駅行きのバスで東邦大学前で下車する。京急梅屋敷駅から延々と歩くより、こちらの方が楽なのだ。
病院は大きい。紹介状があるので3号館の心療内科に直接入り外来窓口に。問診表も書いてあったので、ぎっしりつまって座っている外来患者さんに圧倒されていたが、あとでわかったことだが、これは循環器センターの外来患者さんだったのだ。心療内科は十数名、それを3名の医師がさばいている。しかし、ひとりひとりが長いので、待ち時間が長くなってしまう。私たちは、終わりから2番目だった。
初診は、悪いが新米が診察してより分ける。だから仕方が無いところもあるのだが、担当した助教さん、質が悪かった。評定尺度を生にあてはめてふりわけ診断しようとする。だからまるで母の状態と関係ない質問まで飛び出して、私たちを慌てさせた。以前、母は父の介護疲れで地元の心療内科にかかったことがある。そのとき、雑談しかしなかったと、ひどく不機嫌で帰ってきたことがあった。「心療内科は占い師みたいないい加減なところだから行くのは嫌だ」と言っているのをなだめて連れて来ていたので、これはいけなかった。問診はまず患者さんの状態把握から行わなければならない。そのときに道筋を勝手に引いて誘い込んではいけないのだ。医療の初歩の初歩。彼はそれを守らなかった。
心療系の医科は医師の落ち着きや視線が大事。しかしそれは作ればたちどころにメッキがはげてしまう。落着かせた自分で語る以外ない。ひとの会話は微妙なもので、声の調子、いいまわしと、間ひとつで表現していく。だから作れない。ばれるのだ。母に「私が何に困っているか、わかりますか」と畳み掛けられていた。
次回の予約を入れたが、母はもう行かないと憤慨している。困った、不定愁訴外来は数が少ないのだ。次回は狙いの方ではないが、別の方なので、一回許さないかと母を口説くが、帰宅してまで、もう心療内科には行かないと息巻いていた。生姜が主成分の胃の漢方活性剤を母は傍らに放り出した。「胃切除したというのに、胃の薬だしているよ、藪だ」と。
睡眠不足に外食、それに精神不安定とくれば、条件が整う。みごと、母は明け方ダンピングに呻いていた。困った。
-----
帰り茅ヶ崎駅で母をバスに乗せ、私は相模線で橋本に出た。巡回はJR相模原からバスなのだが、相模線の車内、全く本を読む気力がわかなかった。橋本は終点なので目を閉じた。
台湾ハーフの2世**君が私の授業内の雑談が琴線に触れてしまったらしく、興奮して日本人医師批判が始まった。応答のイントネーションが違うと、態度が横柄になるという。差別だというのだ。医療は信頼がないと成り立たないからねと、何も言っていない無難な発言をしておいたが、これが次の巡回の出来事でなくてよかったと思っていた。巡回だと個人なので、切換がつかずに雑談で終わることが多いからだ。
巡回は教室そばのバス停からすぐ。玄関で犬に吠えられ、しゃがもうとして座れなかった。私は片膝の粉砕骨折を経験した。可動域が狭いので膝を折ることが出来ないのだ。結果、彼の飼い犬とは仲良くできず、怪しいおっさん、靴下をかまれて帰ってきた。訪問のときは時々経験させられる。インコに「勉強せい」と吹き込もうとして、現場を押さえられたことも。(失礼)
<気になった記事>
●「140人に不要な心臓手術か 奈良・山本病院」<貧困ビジネス
●「胃ガン増殖助長する遺伝子発見、新治療薬期待 東大など」
●「1/8社説 孤族の国の福祉―個人支える制度と社会に」
<これ、私がなぜ高齢者向け御用聞き業を提案するか、その論拠に触れている朝日の社説。是非、ご一読を!
夜間傾聴:大森君(仮名・傾聴にあらず。蒲田、懐かしかった。)
□□君(仮名)
(校正1回目済み)
--------------
ここのところ、左目の調子がいいと思っていたら、起きたときの視野は古いフィルムそのもののようだった。ドライアイ点眼薬を点して何とか切り抜けた。
今日は冬期講習巡回分が夕方控えているが、昨日巡回分を日送りしてしまった分が2件残っているので、最終日とは行かなかった。10時台に梅屋敷の東邦大学医療センター大森病院心療内科に行くことになっていた。
0時台に母の友人から電話が入っていた。息子さんの奥さんの実家に取り立ての電話が入ったというのだ。警察に話してあるので、担当者と話して欲しいと突っぱねていく予定だったが、先方の母親には何も相談していなかったという。動揺して先方から連絡が入ったのだ。素人だなとがっくりくるが、警察に明かしたらどうこうという言葉は記憶をたどって、かかってきた時間を添えて記録しておくこと。かかってきたことをすぐに警察に電話しておくことと伝え、あとは警察の支持に従いなさいと伝えて、母の了解をえて電話を切った。これに取り組むキャパは私たちにはない。受け答えはするが、基本は警察・市行政担当者との連携を作ることだ。
この電話で母は眠れなかったらしい。私は私で机に伏せていた子の記録を書きながら居眠りをしていた。夜間傾聴の専用電話が震えて目が覚めた。3時前だった。大森病院には8時台に出かけないと間に合わない。そんな関係で寝惚けたふたり、東京行きに乗るところを湘南新宿ラインに乗ってしまい、戸塚で後発に乗り換えた。川崎で降りて蒲田に向かうが、人身事故の影響とかで極端な徐行運転。蒲田でサンドイッチを仕込んで、大森駅行きのバスで東邦大学前で下車する。京急梅屋敷駅から延々と歩くより、こちらの方が楽なのだ。
病院は大きい。紹介状があるので3号館の心療内科に直接入り外来窓口に。問診表も書いてあったので、ぎっしりつまって座っている外来患者さんに圧倒されていたが、あとでわかったことだが、これは循環器センターの外来患者さんだったのだ。心療内科は十数名、それを3名の医師がさばいている。しかし、ひとりひとりが長いので、待ち時間が長くなってしまう。私たちは、終わりから2番目だった。
初診は、悪いが新米が診察してより分ける。だから仕方が無いところもあるのだが、担当した助教さん、質が悪かった。評定尺度を生にあてはめてふりわけ診断しようとする。だからまるで母の状態と関係ない質問まで飛び出して、私たちを慌てさせた。以前、母は父の介護疲れで地元の心療内科にかかったことがある。そのとき、雑談しかしなかったと、ひどく不機嫌で帰ってきたことがあった。「心療内科は占い師みたいないい加減なところだから行くのは嫌だ」と言っているのをなだめて連れて来ていたので、これはいけなかった。問診はまず患者さんの状態把握から行わなければならない。そのときに道筋を勝手に引いて誘い込んではいけないのだ。医療の初歩の初歩。彼はそれを守らなかった。
心療系の医科は医師の落ち着きや視線が大事。しかしそれは作ればたちどころにメッキがはげてしまう。落着かせた自分で語る以外ない。ひとの会話は微妙なもので、声の調子、いいまわしと、間ひとつで表現していく。だから作れない。ばれるのだ。母に「私が何に困っているか、わかりますか」と畳み掛けられていた。
次回の予約を入れたが、母はもう行かないと憤慨している。困った、不定愁訴外来は数が少ないのだ。次回は狙いの方ではないが、別の方なので、一回許さないかと母を口説くが、帰宅してまで、もう心療内科には行かないと息巻いていた。生姜が主成分の胃の漢方活性剤を母は傍らに放り出した。「胃切除したというのに、胃の薬だしているよ、藪だ」と。
睡眠不足に外食、それに精神不安定とくれば、条件が整う。みごと、母は明け方ダンピングに呻いていた。困った。
-----
帰り茅ヶ崎駅で母をバスに乗せ、私は相模線で橋本に出た。巡回はJR相模原からバスなのだが、相模線の車内、全く本を読む気力がわかなかった。橋本は終点なので目を閉じた。
台湾ハーフの2世**君が私の授業内の雑談が琴線に触れてしまったらしく、興奮して日本人医師批判が始まった。応答のイントネーションが違うと、態度が横柄になるという。差別だというのだ。医療は信頼がないと成り立たないからねと、何も言っていない無難な発言をしておいたが、これが次の巡回の出来事でなくてよかったと思っていた。巡回だと個人なので、切換がつかずに雑談で終わることが多いからだ。
巡回は教室そばのバス停からすぐ。玄関で犬に吠えられ、しゃがもうとして座れなかった。私は片膝の粉砕骨折を経験した。可動域が狭いので膝を折ることが出来ないのだ。結果、彼の飼い犬とは仲良くできず、怪しいおっさん、靴下をかまれて帰ってきた。訪問のときは時々経験させられる。インコに「勉強せい」と吹き込もうとして、現場を押さえられたことも。(失礼)
<気になった記事>
●「140人に不要な心臓手術か 奈良・山本病院」<貧困ビジネス
●「胃ガン増殖助長する遺伝子発見、新治療薬期待 東大など」
●「1/8社説 孤族の国の福祉―個人支える制度と社会に」
<これ、私がなぜ高齢者向け御用聞き業を提案するか、その論拠に触れている朝日の社説。是非、ご一読を!
夜間傾聴:大森君(仮名・傾聴にあらず。蒲田、懐かしかった。)
□□君(仮名)
(校正1回目済み)