2015/04/03 記
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資産があるとみると、葬儀屋はたかるねえと、私が相模原の教室に着くなり、塾長の奥さんが語り始めた。見送りに病院関係者がふたり来てくれたとのこと。彼は静かに覚悟していたかのようなドライな無表情をしていたとのこと。これはこれで危険サインではあるのだが、奥さんは彼を自分の家に戻るのを引き止めた。誰もいなくなった、加えて思い出の染み付いた家に、ひとり帰すのは、よくないと思ったその判断は私と同じだった。
骨を拾う作業は、彼自身知らなかったようなのだが、塾長が焼き場の職員任せにした方がいいのではと、**君に了解をとって、意味が通じないような承諾だったが、担当職員にその旨を伝え、骨壷にいれた状態で喪主**君に渡された。
塾長は**君に酒を飲ませ、彼は2階で寝ているという。
**君は、私をぼろぼろと表現し、休んでください、お墓は逃げないからと、気遣ってくれた。年長者として情けなかったが、代理の塾長夫婦に任せることにした。
そのかわりに、ここの教室で、お疲れさんの食事会をしようということになっていた。
彼の叔母さんが明日到着するが、夜になるので月曜日に墓地で合流することになったこと、葬儀屋が墓の斡旋等結構うるさかったこと、相続の件であれこれ言い立てていたので、この辺は私が間をおいて伴走することにした。夜間傾聴や対面相談で、あえてこれは、彼の今後とくっつけて話すことは避けるつもりだ。そんなことは百も承知。今、この壁を越えるのも方法だと思う。しかし**君の場合は、自分に無理を課す。それがみえみえだからだった。いつもそれで続かないのだ。
私も経験したことがない、資産ある引きこもり青年の人生補佐が始まる。母方の叔母さんとの面会の際、問題が起こらねばいいのだが。
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町田経由で相模大野校に向かった。今日は非番。元の事務長と待ち合わせて、**君の相続相談の予備知識を伝授してもらった。彼のガードは、やはり専門屋を挟んだほうがいいようだ。
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母親が桜の花びらを袋にいれて持ち帰ってきていた。花見だという。「猫・電車・長谷川さん」と私のつぶやき。さすがに母親には通じない。まあ、いい。
夜間傾聴:**君
ひとり
(校正2回目済み)