日々のことを徒然に

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香川家長屋門の内側

2014年02月02日 | しっちょる岩国


 岩国の名勝・錦帯橋を横山側に渡り緩やかな坂道を下る。その正面に錦帯橋を創建した岩国藩三代藩主吉川広嘉公の銅像がある。西郷隆盛に似ているという人もあるようだが、制作の話は本旨ではない。銅像に向かって右側の道を公園に向かって進むと、白壁の映える武家風の門構えの建屋がある。

 そこは岩国藩五家老のひとり香川氏の表門で「香川家長屋門」。1693 (元禄6)年、香川正恒が建立した。市内の建造物では最も古いもののひとつで、当時の武家屋敷の構えをよく残しており、1966年(昭和41)年 に山口県の有形文化財に指定された。入口に記された文化財の由来を読まれる観光の人は多い。

 由来記を知っても門が閉まっていては中には入れず外観を見るだけで終わっていた。「長屋門の右側は、馬小屋、板敷きの剣武道場、仲間部屋、正面大扉の左側が、茶室を組み入れているという様式は、非常に珍しいと言われている」、その続きに「内側の見学は、門が開いているときは可能」とある。回数は記憶しないほど門の前を通っているが、先日のこと開いていた。

 門の内側、数メートルくらいまで入れる。長屋の内側は木の戸が閉てられていて部屋の中をうかがうことはできない。建築の専門的なことは分からないが、300年以上経った風格は感じる。また、わずかな狂いなども見えない。大工の大屋嘉左衛門が建てたとある。現存する錦帯橋最古の設計図も大屋の手によるというから、優れた技巧の大工だったことがわかり、郷土の誇りでもある。

 そんなことを思いながら門の内に立っていて、ふと「長屋門と首なし白馬」の話を思い出した。その話はまたの機会に。
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