日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

杉の功罪

2014年02月25日 | 自然 季節


 今季もスギ花粉情報のお知らせが始まって久しい。今朝もその情報は真っ赤な表示で「対策を十分に」と呼びかける。民放ローカルのアナウンサーが「どうにもなりません」と告白しているが、生放送に支障があるようには画面からは見えなかった。花粉症をいまだ経験していないので、その苦しさのほどは判断できない。

 杉は主に住宅用材として利用される。大きな丸杉の貫きが使用された家は見るからに立派で豪華だと見入ったことがある。木材としての性質なのか角材や板材としても家つくりには古くから使われている。近くで新築中の家は杉の板塀、足場の奥でその全容はまだ見えないが、和風の2文字を彷彿させる。間もなく完成する。

 報道では、日本酒の需要が盛り返し新しい酒蔵を建て増す酒造会社もある。大きな催しでは鏡開きが行われる。これに使われる樽の材質は杉。最近の日本酒ブームで、酒に香りをつけるということで枡酒も日本酒ブームで復活している。その一合ほどの枡も杉。

 スギは風媒花で、毎年春になると風に乗って多量の花粉を飛ばす。杉も子孫を残すためには嫌われても花粉を放つしかない。そんな花粉が駐車場に置かれた車の屋根を薄く覆っている。駐車場のそばには根回りがふた抱えもありそうな大きな杉が何本も並んでいる。車の持ち主はひどい花粉症でなければいいが。風が吹けば飛ばすぞ、構えている小さな実の一つ一つがいたずら好きに見える。
コメント
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