日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

梅一輪

2014年02月28日 | 自然 季節


 1月はいぬる2月はにげる3月はさる、と年初めの時の過ぎる早さを聞かされてきた。2月は今日で逃げていく。史上に残る大雪に見舞われた地域の中には今もって降雪以前の状態に戻っていないとこもある。関係者は努力されていると思うが、厳しい寒さの季節、一日も早い復旧を願っている。

 桜に先駆けて開く梅、公園も散歩道のそれらが紅白で本格的に咲き始め、香りを放っている。俳句に「梅一輪一輪ほどの暖かさ」(服部嵐雪)とある。梅の花が一輪ずつ咲くにつれて少しずつ暖かくなる、春を待ちわびる人らの気持ちを表す。寒い季節に百花に先んじて咲く白梅には香りと気品があることで重宝されるという。

 先の俳句、読み方を問うと「梅一輪 / 一輪 / ほども暖かさ」と五七五の読み方。俳句という先入観があるからかもしれないが、この読み方で習ったように思う。別の答えは「梅 / 一輪一輪ほどの暖かさ」と読んだ。どちらも「春がそこまで忍び寄ってきた、もすぐ暖かくなる」と聞こえるのだが、読み方の違いで意味が変わるのか、判断できない。

 桜切る馬鹿梅切らぬ馬鹿、と聞かされている。これに従い梅の木の枝切りを何度か経験した。特に考えることも切り落としていたが、梅の実は収穫できた。そんな梅の木、幹の折れ曲がりは年を経た風格を感じ、真直ぐ伸びる薄緑の若枝には頼もしさを思う。古くから詩歌に画題にされたのはこうした引き締まった姿に引かれるのだろうか。酸っぱく言っても頼られる風格のある人、そんなには見当たらない。
コメント (4)
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