水道の過去、現在、未来

2013-09-15 00:00:35 | 美術館・博物館・工芸品
有楽町の日新製鋼本社1階にある日新製鋼ギャラリーで、東京(江戸)の生活を支えてきた都市水道の歴史についての展示が行われている。

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どうしてここで行われているのかだが、ステンレスメーカーとして水道事業の一部を担っているからだろう。もちろん、ステンレスと一般鋼では価値が異なるため、重要な部分に限ってステンレスは用いられるのだろう。話は都市水道とは関係ないが、原発関連の技術だって、錆びたら困るものだらけなのだから、元々少しでもステンレス化しておくべきだったのだろう。

さて、江戸の水道だが、本展を観るまで、勘違いしていて、江戸の水道は家康によって開闢された当初(17世紀中)は神田川をはじめ上水道が機能して江戸の大部分の地域はこれに頼っていたが、江戸中期には上方より深井戸堀の技術が伝わり、井戸を中心とした上水体制に代わっていった、という常識を持っていた。

しかし、今回の資料の中で、特に下町では、井戸を掘っても水が出ないので、水道の水で井戸を満たして、それを汲み出して使っていたということだそうだ。まさに井戸の偽用とでもいうべきだろうか。


そして、明治。今度はポンプによる水の供給である。ところが、井戸文化のせいか各自の家に水道が付くのではなく水道栓方式となったそうだ。そして順番に水道栓の前に並び、配給を待ったそうだ。

ところで、東日本大震災の際、東京から横浜まで30キロ強の夜道を歩いたのだが、勤務先の社を出て最初にしたことは、自販機から水を買ったこと。コートのポケットにボトルを入れて歩いたが、実際には、重いだけだった。

意外にも、自販機だけは各所で動いていた。もっとも、歩き疲れて、水を補給しようと自販機にお願いしても、熱いお汁粉かコーンスープしかない、ということもありそうである。

ひっかかる

2013-09-14 00:00:55 | しょうぎ
6ヶ月ほど前、多忙のため、あまり詰将棋を作れなかった時期がある。そのせいか、最近、詰将棋パラダイス誌に登場する機会が激減。現在は、再開したのであまり気にしていないが、9月号には、6月号掲載作の解答と、解答者の一言メッセージが記されている。解答は、▲1三金、△1一玉、▲2三桂生、△同角、▲2二金まで五手詰。難しくはない初歩的両王手問題。

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しかし気になったのが、読者コメント。

Sさん:おおたさんの作品にはいつもひっかかります。

編集部:私もいつもひっかかるのですが、本作は比較的素直な類だったと思います。


この「ひっかかる」という単語の感じが、ちょっとひっかかる。単に、ひっかかるっていうなら間違いやすい問題と言い換えてもいいだろう。ただ、「(心に)ひっかかる」という意味だったらどうしよう。

三省堂新明解国語辞典第六版によると、ひっかかるには4つの意味がある。

1.先に進めない状態になる。 虫がクモの巣に・・・。胃の検査に・・・

2.相手のしかけた計画にはめられる。 悪徳商法に・・・。謀略に、・・・

3.納得できない点があり気にかかる。 彼の一言が妙に・・・。死因に何か・・・

4.限界のところで必要な条件がかろうじて満たされ好ましい結果を得る。希望校に・・・


つまり、2の悪徳商法か3の不審な死体かどちらかか、ということだろう。

さらに、本誌にはこんなご意見もある。

Hさん:おおた氏にしては素直な手順。


やはり、心にひっかかる(不審な死体)といったことを言っているのだろう。


さて、8月31日出題作の解答。

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▲2八銀 △同歩成 ▲1八銀 △1六玉 ▲3四角 △1五玉 ▲2五金 △1六玉 ▲1四金まで9手詰。

動く将棋盤はこちら

残念ながら、昨年6月に出題済みの問題を再掲載してしまっていた。ファイル管理システムに穴があいていた。

(「穴があく」ということばにも意味が3つくらいありそうだ。)


今週の出題作。

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いたって一本道。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と手数を記していただければ、正誤判断。

日本に象がいたころ(亀井節夫著)

2013-09-13 00:00:36 | 書評
nihonnnizo日本には恐竜もいたし、象もいたことがわかっているのだが、これは化石が出土するからである。本書は、象の話で、これはこれで面白い。1967年の発行なので、現代的な常識で言うと、ちょっと?な記述もあるのだが、何しろこういう研究する人は大変だ。考古学的な知識だけではなく、象の進化にも詳しくなければならないし、さらに象もの化石を研究した先人の実績の再評価をしなければならないし、色々な小咄も知らないと面白い本はできない。

で、ちょっと?な部分というのは、大陸と日本が地続きだった時代に象がやってきて、それを追いかけて食料とする人間たちが追いかけてきた、ということと考えているようだ、ちょっと違うかもしれない。完全には言いきれないけれど、世界のどこにももっぱら象を食料としていた人類はいないのではないだろうか。実際、象は我々の先祖に食べつくされてしまったが、先祖はその後、海岸に出て魚介類を主食にするようになった。

では、どこから日本人が来たのかということになるのだが、最近の研究では、「世界中から来た」という可能性もあるそうだ。


「ナウマン象」:日本で多く見られる象の化石だが、初めから「ナウマン」と名付けられていたのではない。象の化石の研究に、多大な功績を残した二人の学者がいる。「ナウマン」と「ブラウンス」。ナウマンは1875年から10年間日本に滞在する。ブラウンスは4年遅れで来日。ところが、この二人は全く異なる学説を唱え、鋭く対立していたようだ。

日本において進化した象に「ナウマン」と名前が付いたのは1938年のことだ。

「享保の象」:日本の歴史上、象が到来したのは1408年。若狭に南蛮船が持ち込み、足利将軍に黒象1頭が寄付される。その後、戦国時代の末期に単発式に象が来日している。

そして、享保の象である。1728年。吉宗の命により江戸に象が出現する。今の浜離宮のあたりに小屋があったらしい。享保の改革のとばっちりで、20才で民間に払い下げられる。「暴れん坊将軍」にはでてこない逸話だ。象一頭の食費もまかなえないほど幕府は困窮していたようだ。


「シリアの象」:話はずっと古いが、勇将ハンニバルが欧州に攻め入った時の乗っていた象はアジア象だったらしい。もともとシリアは象を使った戦闘が得意だった。一方、宿敵のエジプトはアフリカの象を用い、象と象の戦いが行われていた。そこで勝ち残ったエジプトはシリアの象を戦利品として分捕り、欧州攻撃にもその象を使ったのだ。

シリアも、住みにくい国だ。

空気人形(2009年)

2013-09-12 00:00:15 | 映画・演劇・Video
ラヴ・ドール(通称ダッチワイフ他)を主人公とするという、まったく奇抜ストーリーの映画。是枝裕和監督と言えば大作・感動作といったイメージだが、なぜ原作をコミックに求めたのか不思議だと思っていたら、この映画をカンヌ映画祭に持って行ったそうだ。

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ま、すぐにわかるのだが、主人公の「空気人形」は“のぞみ”と名付けられて、主に夜間、中年男の欲望の処理を行い、昼間はまるで人間のように、衣服を与えられ、中年男の話(独り言)相手になる。

しかし、ある日、人間の心を持つことになってしまう。中年男が仕事に外出している間に、外に出て歩きだし、ついにビデオ店で働くようになる。

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主演女優のペ・ドゥナは日韓両国で出演していて、少し前に見た「リンダ リンダ リンダ」でも奇抜な演技をしていた。なんとなく、主演の人形が先にあって、人形に顔が似ているから主演になったのかもしれない。日本映画に出演するときは、しょっちゅうヌードになるらしいが、そのうち母国で何かいわれるかもしれない。

しかし、荒唐無稽なストーリーだが、結構、怖いところもあって、外を歩いていてケガでもして空気が抜けたらどうなるのだろうかと不安に思っていたら、そういうことになったりする。

映画の最後は、悲しい結末になるのではないだろうかと思ったりしていると、そういう方向に進んだりする。

一方で、これは「鉄腕アトム」と同根ではないかと思いながらも、ロボットも10年後位には感情を持ったりするのだろう(何しろ将棋のプロでも負ける時代だ)とか思ったりする。

空気人形は自らの出生地を訪れ、最期は美しい夢をみながらカゲロウのような短い人生を終える。

そして、映画の中で、「この世界には実はたくさんの空気人形が存在する」ことが老人によって暗示されるわけだ。特徴は、「影が薄い」とか「きわめて小食」とか、「常識を知らない」などのようだ。気に食わない人間がそれっぽかったら、爪楊枝でつついて確かめるといいだろう。

名画を見る眼(高階秀爾著)

2013-09-11 00:00:19 | 書評
少し前に古い岩波新書をかなり入手。1冊150円の頃の物が中心。著者の多くは鬼籍入りしているものと思われるが、悲しいので一々調べることはしない。

本著は、美術史を「名画鑑賞」という切り口でまとめたもの。1969年の著であるから、本来はかなり現代美術に足を踏み込んだ部分まで対象にすることもできたのだろうが、もっとずっと古い部分の解説。プラド美術館の名画群よりも前になるのかもしれない。

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ファン・アイク、ラファエルロ、デューラー、ベラスケス、レンブラント、フェルメール、ゴヤ、クールベ、そしてマネの「オランピア」。

いいかえれば、絵画が「なんらかの束縛」を受けながら、神話の世界や宗教画とか描いていた時代、さらに職業として成り立つために個人肖像画や王室御用達といった時代。

構図にしても、時のオーソリティに逆らえない時代、常識破りが村八分になっていた時代。

そういうものを、やっと克服していったのが、マネだった。描いてはいけないものだった娼婦の無表情の裸体画をキャンバスにのせた。(今でも女性の人権保護上は、いけないものなのだけど)

というような内容かしら。

思うに、そこから後の時代の美術界のことって、多くの人が知っていて、私だってゴーギャンが若いときは利き腕のファンドマネージャーで、株式投資で私財を蓄えたあと、それを元手に画家をはじめて、以降自転車操業で絵を売りながら太平洋の島々を流転したことなんか知っている。中にはゴーギャンの墓参りに行く人だっているわけだ。

だから、美術史として学問が成立するのは、主として近代絵画の黎明期までということなのだろう。

卑弥呼の時代の殉死

2013-09-10 00:00:47 | 歴史
「埋もれた金印(藤間生大著)」の中に、殉死の話が書かれている。これは、卑弥呼が75歳位の人生をまっとうした時に、「殉死するもの百余名」とされていることについての考察。

魏志倭人伝には殉死の内容については記されていないのだが、日本書紀の中の垂仁紀に書かれている殉死の状況を再現してみよう。

まず、墓(墳丘)の周りに生きながら埋められてしまう。このため数日は死なないが、昼夜をわかたず本人たちは泣き悲しみ、ついに死んでしまう。死んだ体は腐っていく。そうなると犬やカラスが集まってこれを食う。

リアルに表現すると、生き埋めされて上半身を出した百余人のが泣き悲しんでついに飢え死にしてしまい、死骸が腐肉となって空に舞うカラスや野犬によって食い荒らされて悪臭を周囲に放ち、やがて白くなった骨が散らばる。


邪馬台国は垂仁天皇より前の時代だから、もっと悲惨なことをしていたのかもしれない。あるいは、垂仁天皇の妃の時に生埋め制度をやめて埴輪を代替品とすることとしたと記述があるため、垂仁天皇をより美化するための脚色が入っているかもしれない。

キリのいい百名ではなく百余名というのは、途中で脱走してしまう者がいるので、歩留まり後100名以上確保ということだったのだろう。

(現代の巨大企業にも「能力開発室」というような名称の部署があり、いわば、社内生埋め制度なのだろうが、嘆き悲しまない人が多いらしい。もともと以下の社畜・社虫の類だから、感情がないらしい。)

埋もれた金印

2013-09-09 00:00:44 | 歴史
この本は、題名がちょっと変で、「埋もれた金印」となっているが、むしろ「発掘された金印」ということなのだろうか。

要するに、邪馬台国および卑弥呼はどこにあったのか、という論争について、その根拠を列挙しているわけだ。さらに、その邪馬台国論争は日本書紀の時代から始まり、本格的になったのが、この金印が発掘されてから、ということ。1784年(天明4年)春の頃。おりしも全国的に天明の大飢饉の時、福岡の百姓が用水路の修理を行っていた時に偶然に掘り返した物。

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現在は福岡市が博物館を作って展示している。以前は黒田家の所有物だった。

この金印が実在することがわかり、中国の魏志倭人伝につき本気になって議論する状態が訪れたわけだ。

そして、最初は邪馬台国=大和朝廷と解されていたようだ。だが、矛盾がおおいため、その説はボツとなる。その後、北九州とも大和なのか大論争が続いている。ただ1910年の韓国併合後、終戦までは天皇家の歴史に繋がるおそれがあるとして研究禁止状態が続いていたそうだ。

そのうち、棚上げ論がでてきて、史書からのみ調べるのではなく、考古学的に調べてみようということになった。

本当の日本史は、見つかるのだろうか。実際起こったと言える国内大戦争の詳細は、場所は?

ところで、岡山県では、邪馬台国は吉備の国にあったという学説を打ち出しているのだが、これ以上複雑にしないでほしい。

2020年

2013-09-08 06:06:54 | 市民A
五輪が東京で開催されることになった。(というか、そういう前提で、この原稿を2日前に書いているので、別の都市だったら書き換えなければならないのだけど、少しの修正だけで対応可能なような内容にしておかなければならないが)

2020年に東京で開かれるなら、なんとか見に行かなければならないと思うのだけど、韓日ワールドカップのチケットだって入手できなかったので、果たしてどうだろうか。不人気競技なら大丈夫かな。

あと7年後ということで、たぶんブラブラしていると思うので何とかチケットの1枚位は手に入れられると思うのだが、実際、その頃、何をしているのかよくわからない。チケットのダフ屋やっていてもおかしくない。スリリングで、刺激的な商売のような気がする。

実はイチロー選手が引退したら、自分も引退しようと前々から思っていたのだが、そちらの方は先日4000本ヒットを達成した上に、その時のスピーチの中で、「5000本はいける」というような大予言をしていた。ただ、この言葉の裏には、”メジャーでレギュラー落ちするようになったら、日本で続きをやる”というように聞こえてしかたない。フルに出場するなら、おそらく年間150本程度のヒットを打つのだろうから、5000本到達は7年後になる。つまりイチローに付き合っていたら五輪を見に行くことができなくなるかもしれないわけだ。

しかし、ここまで書いて気付いたのだが、東京が落選すると、この記事では、まったく修正困難なような気がする。その時考えればいいか(某新聞社のように、記事を何種類か用意しておき、結局、誤った内容を発射したりするわけにもいかない)。イスタンブールだったら、「前々から行ってみたかった街なので、これを機にチケットを入手して・・」というように直せばいいかな。マドリードの場合は困ったな・・。以前行ったときに、アジア人を差別しているように感じたし、なにしろスリが多い。高速鉄道はあぶない。ハムは旨いが、毎日食べていると飽きる。


*結局、ロンドン、リオと食べ物の不味い場所が続いたので、日本料理×トルコ料理×スペイン料理の戦いになったということなのだろう。滝クリさんのフランス語スピーチの中で、「ミシュラン」という単語だけが理解できたし・・・

先を読む頭脳

2013-09-07 00:00:43 | しょうぎ
羽生善治氏の頭脳を解明しようと、科学的研究をした人たちが、まとめた文章と、羽生氏自身が、どうやって考えているかということを自分で書いた(しゃべった)ことを組み合わせた一冊。

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コンピューターとの対戦についても書かれているが、本が発行された当時はコンピューターも人間も読みの枝切りが重要と思われていたようだが、最近は、人間とコンピューターとは思考法が違うわけで、そもそも自転車と自動二輪で競技するようなものなので、意味あるのかなって思う。


ところで、研究をした内容と本人が自覚していることが、だいたい同じなので、研究の価値があったかどうかは疑問があるのだが、本人が将棋の駒について考えていることは、結構、ほんとかなって思う部分もある。羽生氏だからこそ、何を言っても、それでいいのだが。

桂馬は二枚のうち一枚は使う駒で、一枚は取られる駒だと感じています。だから両方使えることは滅多になく、使えた場合はほとんど局面が有利に進んでいきます。


香車は全く役に立たないことも結構多いのですが、相手の香車を取る展開になったときは、攻防の一手として使えることがよくあります。


王は、それ自身が強い駒だと感じています。守るときに、王様自身が守れるケースは予想外に多いのです。


この3種類の駒についての感想なのだが、桂馬のところで書かれている「二枚使えたら局面が有利に・・」というのは、桂馬には関係なく、いつも有利に展開しているようにしか見えないし。実際は一枚の桂馬は守備の囲いの中の一員であることが普通で、残り一枚をきちんと攻めに使えるか、使う前に取られてしまうか、ということが多いのだけど。

香車については、「全く役に立たないことが多い」というのは、意外だし、攻防の一手の香車って、そんなにうまくいくのだろうか。

王様自身が守りに出動するような話は、将棋界では初めて聞いた話だが、詰将棋の話じゃないかと思うわけだ。あるいは、やはり王様は動き回らなければいけないと思っているのは、自分が将棋連盟の会長になった時のことを予言しているのだろうか。


さて、8月24日出題作の解答。

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前半と後半と別の問題のような感じだが、実は、最後の収束は別物だったのだけど、前半と組み合わせると、どうしても歩が一枚余ってしまうので、この形にした。後半分だけ改造しようかと思っている。

ヒントとして「手数はサッカーチームの人数と関係」と書いたのは3チーム分ということ。

動く将棋盤は、こちら


今週の問題。

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作るのにやたらと苦戦したのだが、その割に単純。

今回も手数のヒントはサッカーチーム。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と総手数を記していただければ、正誤判断。

富士山にあやかると言っても

2013-09-06 00:00:49 | スポーツ
花の舞・誉富士純米酒・世界遺産・富士山と多数のタイトルのついた日本酒を頂いたのは、「富士」の名をゴルフ場名に組み込んでいるあるカントリークラブである。

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たまたま、くっきりとした姿ではなかったが山頂は見えていた。もっともプレー中は、富士山をゆっくり見ている余裕はない。

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そして、ついにバンカーの中でボールが消える事態になる。富士の神隠しだ。

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ところがよく見ると、バンカーの中に大きな横穴があいていて、その奥にボールが見える。同伴プレーヤーからの笑いが一段落ついた後、処置を考えてみるが、「もぐらの穴=無罰でリプレースということにしましょう」と安易な解決方法を選択してしまう。

そして穴の中に指を入れようとして、最近、岡山であった事案を思い出す。バンカーの中にマムシがいた!ということ。だいたい、モグラの穴ではなさそうだ。蛇の穴?。そうなるとルールは?まったくわからない。だいたい、バンカー自体が危ないわけだ。確かアメリカにはワニが出没するカントリークラブがあるという話だ。もっとも、絶対いかないが。

BOM!(映画2001年鹿島謹監督)

2013-09-05 00:00:18 | 市民A
BOM!といっても、「BOMB」とか「A-BOMB」の話じゃないので。

ただ、物騒なのは、この映画も同じで、女子高生グループの一人が偶然みつけた実弾入りピストルを、それぞれの女子高生が抱える個人的問題にケリをつけるため、1日ずつ交代で使用。それぞれ1発以上を発射していく。「BOM!」というのは発射音らしいが、実際には、もっと高い音のようだ。

闇金からの借金のカタをウリで返していたり、男友達との関係を邪魔されていたり、コギャルグループにカツアゲされたり、裏ビデオのモデルにされたり・・

ピストルの力は絶大で、すべての問題が解決する。

ロケ地はまさに横浜の海岸。MM21から本牧まで。最後にピストルを山下公園に埋めたり海に投げ捨てたりするのではないかとハラハラしたが、無事に警察が回収することになる。


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ところで12年前の公開だが、出演者の中に、小倉優子、乙葉、眞鍋かをりがいる。

見分けがつくだろうか。

2020年五輪開催地決定近づく

2013-09-04 00:00:54 | 市民A
2020年の五輪開催地が決定(発表)されるのは、日本時間8日の午前5時からのセレモニーの中。それまでに、決定的な福一汚染水対策をまとめるのは、とうてい困難だと思うが、『国費投入』という筋で信用されるのかどうか。また、シリア問題で態度表明する時期は9日からの米国国会後になりそうで、これは態度不鮮明のままなのだろう。消費税アップの結論は五輪開催によって変わるというか、これに負けたら日本沈没、安倍内閣崩壊みたいな感じだ。

もっとも、国民は日本人なので、ブラジル人や中国人のように開催地に選ばれても狂気雀躍ということにはならないだろう。冷めた意見としては、「元辛口ジャーナリストが都知事に転身して、どこまで無邪気にはしゃぐのか、その軽薄な人間性を観察したい」という評論を高級誌で見かけた。


そして、3都市の勝敗についてだが、一回目で過半数を取れないと、3位が落選し、1、2位の決選投票になる。2位が1位になることがあるというのは、安倍内閣成立時のようなものだ。野田内閣もそうだった。誰も覚えてないだろうが。

実は、東京は過去2回、五輪開催地の候補になっている。1940年(返上)と1964年。いずれの2回も一発勝負で決めている。が、今回は1回戦で生き残ることが重要という作戦なのではないだろうか。要するに、マドリードもイスタンブールも固定票があるのだろうと思うわけで、言い換えると「欧州・キリスト教」「非(反)欧州・イスラム」。

で、日本はというと、第三極ということ。だから、一回戦で2位になっても、勝ち残れば二回戦では勝てそうだが、第一回投票がポイントのような気がする。皇室をスピーチに担ぎ出したのは欧州対策なのだろう。皇室の仕事の範囲をはみ出したとか批判報道があるが、元々招致委員長の竹田氏だって、親の代から五輪にかかわっている準皇族みたいなものだから、何をいまさらという感じだ。

ところで、すでに先走り過ぎているスポーツ記者も多く、ゴルフの日本代表は、男子は松山、石川。女子は宮里美香が当確だそうだ。開催地は霞ヶ関カンツリー倶楽部(埼玉県)に決定しているらしい。カン「ツ」リーの「ツ」をなんとかしなければならないだろう。川越オリンピックコースとか改名か。スーパーの名前みたいだけど。

少年犯罪率ナンバー5

2013-09-03 00:00:45 | 市民A
倉敷(岡山県)の駅の近くに仮寓を借りているのだが、それなりの都市なのだが、駅の近くの繁華街では夜になると、酔っぱらった未成年者があちこちに集団を作っていたり、どうみても三流都市だ。交番の前でゲロゲロしたりして、まったく警察のことなんか意中にないようだ。しかも、目付きも、どうも筋っぽい感じも漂う男女も多いし、大阪より怖い感じもする。

県庁所在地のある岡山市でも駅前で暴走族が集結したりすることがあるようで、高校生の採用シーズンが直前に迫ったきょうこの頃って感じで、慌ててデータ調査をすると、やはり少年犯罪率は県別ランキングでベスト5(いや、ワースト5というべきかな)に入っている。高知、福岡、京都、兵庫、岡山。西高東低。1万人あたり194人の未成年者(15~19歳)が検挙されている。ただし、検挙率は県別に違うので警察データを若干修正しなければいけないのだろうけど。

で、犯罪関係の統計を見ていると、大人も加えた刑法犯では11位、窃盗犯では22位、重要犯では27位、性犯罪では22位なのに対し、振り込め詐欺3位、万引き犯5位ということ。つまり、少年犯罪と、振り込め詐欺と、万引きに特化した県ということができる。ケチなのが多いわけだ。

ところで、調べていくと、少年犯の比率と最も関連性が高いのは、校内暴力ということだそうで、それは当然だろうが、意外な数字と相関があるらしい。それは高校野球甲子園勝数だそうだ。

で、その話を色々な人に聞いてみたのだが、「高校野球の雰囲気が暴力的」というような意味不明の意見もあったのだが、簡単にいえば、「野球部は犯罪の温床」と言ってしまってもいいのではないか、と思うわけだ。(たぶん柔道部もそうだろうけど)

甲子園を目指すほどの学校なら、監督を外部招へいしているだろうし、その監督のミッションは、単に「甲子園」であり、「少年たちの健全な教育」ではないのは自明なのだろう。話題になったように相手チームのサインを盗んだり、もともと盗塁とかスクイズとかの作戦だって犯罪っぽい。

では、なぜ「優秀な教師≠優秀な監督」となるのか考えてみると、もともと優秀な監督になるためには、それなりにたゆまない努力が必要だったのだろうが、もとより一流を狙ったり、たゆまぬ努力などを考える人間は教師を目指さないのだろうと思う。

さらに、高校野球自体が、プロ野球選手養成所と化していて、そのプロ野球を牛耳ってきたのが、ある球団というかあるジャーナリストであるということまで思い浮かべると、だんだん暗い気持ちになっていくのである。

で、もうすぐ当社でも高校生の採用面接なのだが、運動部じゃなく、書道部とか来ないかな、とか密かに思っている。達筆社員が定年退職するので、各種贈答用品の熨斗紙を、今後、自分で書くのは嫌だから(筆跡鑑定で動かぬ証拠となりそうだし)。ただ、最近は筆で書かずに体で書くようなのもあるらしく、書道部も運動部系になっているのかもしれないが。

ついに巨大局面に達した汚染水問題

2013-09-02 00:00:51 | 市民A
汚染水タンクの設計上、施工上、管理上のずさんさは、当初から予想されていて、ついにその問題が発生し始めた。タンクから漏えいした汚染水が、開いたバルブから防護壁の外に漏れたというのは、呆れるばかりだが、防護壁の容量からして、大量にタンクから漏れたら溢れるに決まっている。

よく考えればわかるように、鉄製のタンクに水を入れているのだから錆びるのは当たり前。すでにタンク内が錆びている画像が公開されている。5年程度でかなり漏えいするはずだ。もちろん何本かはもっと早いかもしれない。

しかも、溶接ではなくゴムパッキンを入れてボルトで締めているのだからゴムの耐性からして数年程度ではないだろうか。

さらに、タンクヤードに屋根がないため、最近の画像を見ていると、タンクの天板は、すでに赤錆が浮き出ている。いまさら遅いのだが、雨よけの屋根とかシートとかないのが致命的な感じだ。

いずれにしても、いつまでも汚染水をそのままにしておくわけにはいかないのだから、最重要課題として処理を進めないといけないだろう。


それと、いまさらながらなのだが、電力業界って、以前から、原発にしてもその他の発電所についても、まったくつまらないトラブルで運転停止を繰り返している。多くは、パイプからの水漏れとか、ボイラーの不調とか。

考えてみれば、電気を作って送るという仕事は、発電所と送電システムの問題で、要は発電機とか送電線を買ってきて、置くだけじゃないかと思うわけだ。だから、まったく素朴なパイプの水漏れとかタンクの漏えいとか、本来、自分で管理する部分がでたらめになるのだろうと思うわけだ。

巨大な半地下タンクとか作った方がいいと思うけど・・オリンピックには間に合わないかも。

岡山空襲展示室

2013-09-01 00:00:15 | 美術館・博物館・工芸品
岡山シティミュージアムの隣のスペースにあるのが「岡山空襲展示室」。1945年6月29日早朝に行われた米軍による岡山市街地の空襲を記録するための展示室。

戦後明らかになった米軍の作戦だが、3月の東京大空襲のあと、100万人以上の大都市に次々に空襲が実行され、さらに次の目標として全国の都市を人口の多い方から順に爆撃が計画される。岡山もそういう順番の中に組み込まれていたわけだ。ただ、意図的に京都と新潟はリストからはずされていて、その後、広島と小倉が爆撃目標から除外される。もちろん原爆投下予定地になっていたわけだ。

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作戦は、岡山市の中心部が狙われ、B29が138機飛来。半径1.2キロの目標の中でもっとも犠牲者が多いように中心地が定められる。午前2時43分から午前4時7分まで84分間行われ、1743名以上が亡くなる。

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現在の岡山市の地図と重ねると岡山駅と岡山城の中間点が目標になっていたことがわかる。


あくまでも、「資料室」と館の名称も中立的に表現しているが、加害者と被害者がはっきりしていることを、記念館として残すというのだから、なかなか微妙なものである。