インカ帝国展

2012-03-18 00:00:29 | 美術館・博物館・工芸品
inkaインカ帝国のことを考えると、数百年かけて築いた南北4000キロにも及ぶ大帝国が、狡猾なスペイン人たちとイエズス会のために、あっけなく滅ぼされたことを思い出さないわけにはいかないが、インカ帝国を滅亡させた少し後には、日本もインカと同様の危険があったのだ、と思わないではいられない。

インカの王と織田信長が決定的に異なったのは、信長は、外国人でも日本人でも、誰も信じなかったことだろう。ともかく日本は残った。そしてインカは考古学の世界に眠った。

なにしろ驚くことが多いのがインカ。コトバも鉄も車も持たずに大帝国を築いたことだろうか。国立科学博物館で開かれている「インカ帝国展」へ行く。

今年は空中神殿とでもいうべき「マチュピチュ」が発見されて100年ということだそうだ。インカの神殿と考えられているようだが、槍のように険しい山々の頂きに築かれた石造りの空間である。規模からいって500人ほどが住んでいたと考えられているが、それならばその500人はどこに消えたのだろうか。スペイン人の大虐殺の犠牲になったのだろうか。

会場ではマチュピチュの3D映像が公開されていて。これが見ものであるが、見るだけでも秘境である。決して行くことはないだろう、と思うのだが、後で調べると、8泊で20万円程度のパックツアーもあるようなので、絶対に行けないということではなさそうだ。

インカで使われていた食器類などみると弥生式土器と似ている。縄文土器の面影はない。トウモロコシ栽培によって安定的栄養を確保していたようだ

そしてミイラが並んでいるエリアもある。気の弱い人はパスしたいが、それでは順路を進めないのだ。そして、実際にミイラの目からのジッと熱い視線を浴びてしまうのである。


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