一手必至100題(大森常一著)

2017-01-14 00:00:38 | しょうぎ
将棋を孫に伝える会で活躍されている大森さんの必至集である。作り貯めているという話は聞いていたが、100題も創られたというのは、かなりの驚き。私には一題作るのも大変で、うっかり詰みのある図だったり、受けなしと思っても驚異の受け手があったり、また余必至があったりとか。なにしろ柿木将棋のアシストを受けられないというのが大きく(受けられる方法があるのかもしれないが)、完成に至るのは苦難の道だ。

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何しろ実戦では、なかなか必至をかけることが難しく、逆に必至をかけられてから、相手を連続王手で詰ませることで勝率の半分を稼いでいるような状態なので、「必至返しの双玉詰将棋」というのが得意ジャンルなのだ。

本書を解いていって、もちろん一手必至というのは一手詰より100倍は難しいのだが、それでも何題かは間違えてしまった。

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ところで、本書は「必至」と表示しているが、「必死」と書く場合もある。書棚に4冊の本があった。「縛り手必勝法(佐藤大五郎)」では「必死」と表現。「来栖克由必至名作集」「詰めと必至(内藤国雄)」「ザ・必死(金子タカシ)」と必至派が2冊、必死派が2作。ということで本書が必至派なので3対2になった。

必死というのは、「必ず死ぬ」ということで、必至というのは「必ず詰みに至る」ということなのだろう。それぐらいの用語は統一した方がいいのだろうが、死と至はほぼ拮抗していて決着付けられないということだろう。いっそのこと「必ず死に至る」ということにして、「必至死(ひっしし)」ということにしたらどうだろうか。受けがない深刻さがヒシヒシと伝わってくる感じが表現できているような気がする。


さて、12月31日出題作の解答。

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ミニ「一の字」詰でミニ煙。お正月向けだ。4手目の玉は2ヶ所選択できるが同じことになる。

動く将棋盤は、こちら


今週の問題。

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香車と歩兵の使い方に工夫がいる。

わかったと思われた方はコメント欄に最終手と総手数とご意見をいただければ正誤判定します。




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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (蛇塚の坂本)
2017-01-17 22:04:43
最終手○○○の○○手詰みと成りました。初手で引っかかりました。
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Unknown (おおた葉一郎)
2017-01-17 22:05:30
坂本様
正解です。図中の2三香ですが、不要駒でした。
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