アスリート展(21_21 DESIGN SIGHT)

2017-04-23 00:00:56 | 美術館・博物館・工芸品
六本木にある、あまり目立たない21_21DESIGN SIGHTという小ぶりに見えるコンクリートの平屋造りがある。東京ミッドタウンの裏側だ。外観は時節柄、大型防空壕なのだが、実際には防空壕には成りえない。実は地下に地上の2倍ほどの大きなスペースもあり、隠れるには最高なのだが、一階にはガラスをたくさんつかっているし、一階と地下とは吹き抜けの大階段。遮蔽するふたをとりつける方法は見当たらない。こういう、一見安全そうで危険というのが一番困る。

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で、展覧会の方だが、五輪に向けて、こういう催しがこれから沢山企画されるのだろうが、企画はなかなか難しい。コンセプトの一つはアスリート分析。一人育成するためには、100位多くの要素を一つずつ積み上げないといけない。

本人の素質とかやはり重要だし、指導者や、科学者や環境とか栄養士とかライバルとかサポーターとか・・簡単に言うと、「遺伝とおカネ」というと主催者に激怒されるかな。

実際、だからといって金メダルがとれる保証もない。

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さらに実物大の走高跳の世界記録の高さのバーがあったり、白い壁にアスリートの走る実際の速度が示されたり。

さらに競技に使われる実際の道具類が並んでいるのだが。

ここではじめてこういうものを見ると感動する人もいるかもしれないが、実は国内にもっとすごいスポーツミュージアムがある。神戸のポートアイランドにあるアシックスミュージアムだ。壁に映像が映るなんて安っぽいものではなく立体映像がすぐそばを駆け抜けていくわけだ。シューズにしても新品ではなく、実際のオリンピアンが使っていた靴が並んでいる。

さらにアシックスミュージアムのいいところは、来訪者が非常に少なく、ガイドさんを独り占めできること。さらに近くにはUCCミュージアムがあって高級珈琲が飲めるし、IKEAもある。

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話を21_21に戻すと、会場の最後の方に、ゲームセンターみたいなデジタルとアナログが融合したような機械があり、サッカーの試合が分析されている。次の対戦相手の試合をこれで解析して、統計的に正しい戦略を編み出すのだろう。しかし、中には予想もつかないことばかりする選手もいるわけだ。

戦争の戦略を緻密に立てても、予想もつかない大将が相手だと結局は緻密戦術ではなく空中戦で勝負を付けようということになるのと同様なのかもしれない。


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