「ひとり将棋」をコケにした山本周五郎

2021-11-13 00:00:37 | しょうぎ
作家山本周五郎の出世作である『青べか物語』は全33編の短編集だが、その15番目が『もくしょう』という作品だ。作家が若い時分に、都内の喧騒から離れ浦安に在住中のできごとを基にして書いたこの短編集だが、『もくしょう』は馴染みの男女の話。

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女性の方が男に嫌われたと勘違いして別の町で結婚したもののすぐに死別。こどもを連れて戻ってくる。そして以前の勘違いに気付き、元の男に一緒に住もうと申し入れるのだが、男ははっきりした態度を示さず、毎日、将棋盤の前に座って実在しない相手とひとり将棋を指している、というなかなか割り切れないストーリーなのだが。

完全に「ひとり将棋=煮え切らない男」という公式を作っている。

ところが、プロの棋士や超強豪だけではなく、アマの勉強家でもそうだろうが、将棋の勉強と言うのは基本的には「ひとりでやる」ものだった。その後、勉強会と称して数名のグループ活動になったが、最近では「ひとり+AI」というのが基本パターンになっているようだ。


さて、10月30日出題作の解答。







今週の問題。

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