ずいぶん嫌われたものだ

2021-06-12 00:00:22 | しょうぎ
棋聖戦第一局は、渡辺名人の研究通りに進んだものの、中盤に難解な手を藤井棋聖が指し、徐々に局面が棋聖有利に傾くなかで、一打逆転を狙う名人の罠を見破りながら藤井棋聖が1勝を挙げた。研究手の範囲が終わった次の手で、痛い手を指されたような感じかもしれない。

翌日、棋譜の確認をするためネット上でさがすと、あるYouTubeで、とんでもないことになっていた。



上下逆である。初手は渡辺名人の▲2六歩のはずだが、左上の歩が突きだされている。

意図は明確で、藤井棋聖側に立って、将棋を鑑賞することを目的としているわけだ。中立の立場じゃないわけだ。

渡辺名人もずいぶんと嫌われたものだ。

渡辺名人について他の棋士の多くが語るのが「本音しか話さない人物」ということ。外国人で言うとドイツ、フランス、スペイン、イタリアの方々かな。過去の世界チャンピオンたち。英米の方々は、かなり合理主義的な忖度をするように思う。

本音しか話さない人は、大概は友人が少ない。というのも本音しか話さないのだから、相手は好きか嫌いか先に宣告されているわけで、嫌われている側は相手を好きになるわけない。これで1/2の人に嫌われる。また彼に好かれていることが分かったとしても、好かれている方も本音しか話さない人のことを好きと思う人と嫌いと思う人に二分されるだろうから、最初から好意的な会話が進展する可能性は1/4になってしまう。実際には本音しか話さない人物の「嫌われ度」は試算値の50%より多いかもしれない。

しかも、左下には、『魔王』(魔太郎)と芸名まで紹介されている。


さて、5月29日出題作の解答。








今週の問題。

0612m


最後の方で千日手コースを選ばないように。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と総手数とご意見をいただければ正誤判定します。