「安心安全」という言葉の危険

2021-06-07 00:00:17 | 災害
よく聞く言葉で「安心安全」と同意語のように重ねて使われる。最近では「安心安全な五輪」とか。

もともとは工場などで使われていたような気がして、初めて聞いた時には違和感があったが、そういう感じがしないのだろうか。

というのも、そもそも「安全」であるから「安心」なのであって、重要なのは「安全」ということ。

ことばの上では「安全でなくても安心」していることがある。根拠なき安心。安全かどうかは人の心の問題なので、甘い言葉に騙される人は、このタイプだ。「あの人が言うなら間違いない」「○○党の先生がいうことなら安心だ」「Wikipediaで調べたから正しい」・・・

つまり「安全」を担保するには、「安心しないこと」が重要なのだ。ホテルに泊まったら、非常口を確認する、という当たり前のことも、「安心」していたら忘れてしまう。

つまり、安心することは、安全でないことが起きる原因でもあるわけだ。

「安全ではないかもしれない」と「安心しないこと」がもっとも安全といえる。