野球発祥の地が学士会館?

2019-07-07 00:00:36 | 美術館・博物館・工芸品
先日、学士会館に行った。少人数の宴会なのだが、学士会の会員が予約すると、特典がある。そして、学士会の会員になるには、二つの条件がある。一つは旧帝大(東大、京大、東北大、北海道大、名古屋大、大阪大、九州大、京城大、台北大)の卒業生であること。もう一つは、会費を払っていること、である。したがって私は会員ではないので、よく知らなかったのだが、神保町の駅から歩いていくと、玄関の前に巨大な手首とボールが見えてきた。



逆光なので、うまく写らなかったのだが、ボールの握りは4シームボールだ。もっともナックルボールの握りを作ると、大風の日に本当にボールが飛んでいくかもしれない。

なぜ、野球発祥がこの地なのか。時代を明治5年の学制施行に遡る。この場所にできたのが開成学校。のちに東京大学となる。この開成学校にホーレス・ウィルソンさんという教師が米国より赴任し、学課の英語のほか野球を教えたそうだ。実は、ウィルソンは大学を卒業していなかったそうだ。

そして、翌1873年には、グラウンドも完成し、対外試合も行われている。もっとも野球の場合、誰かと試合をしないと野球をやったことにはならない。学生(日本)と対決したのはお雇い外国人チーム。実は外国人チームは選手が8人しかいなくて、そのまま試合をしたそうだ。結果は、11点(日本人)×34点(外国人)。何の種目なのかよくわからない。8人の相手に34点も取られたわけだ。

まだ、MLBもなかった時代のことである。