鳩森八幡神社の将棋堂

2017-07-29 00:00:11 | しょうぎ
東京千駄ヶ谷にある将棋会館の道をはさんだ向かい側が鳩森八幡神社だ。略して鳩森神社。ご祭神は応神天皇と神功皇后。

この二人の関係は母子で、神功皇后が妊娠中に夫が亡くなり、それでも朝鮮半島に渡って新羅・高句麗・百済を屈服させたと言われる。金一家どころのレベルじゃない。また、武士の神である八幡神も彼女の子とされる。ただし、歴史上は卑弥呼の後の倭の女王である台与ではないかという説や、本当はいなかったとする説もある。いないとなると、半島での侵略戦争はなかったという都合のいい解釈も出てくるのだろう。

shogido1


もちろん将棋連盟が千駄ヶ谷に移転したのは戦後の話なので、鳩森神社の由緒とは何の関係もないのだが、ご近所付き合いということで、境内に『将棋堂』が建っている。

堂というのは、寺社でなんらかの「祭神」をまつるための建物であるのだから、将棋の神様がまつられているということなのだろう。しかし、将棋の神様とは誰のことだろうか。「1分将棋の神様」というのは加藤一二三氏(神童ともいわれた)のことだし、幕末の天野宗歩は「棋聖」、詰将棋界では伊藤看寿の作品に「神曲」があるが、いずれも「神様」ではない。ということは、今出現した、神のような勝率を続ける少年が、将来、ここにまつられることになるのだろうか。

shogido2


将棋堂にはたくさんの絵馬に願い事が託されているのだが、やはり勝負や勝ち負け、合格などが中心で、直截的に将棋が強くなりますようにというのは見なかったような気がするが、最近のブームで変化があるのかもしれない。次回はよく観察しておきたい。『28連勝ストップを祈ります』とか『ことしこそA級で優勝して名人に挑戦したい』とかあると楽しいのだが。


さて、7月15日出題作の解答。

0729k


0729kk


飛車捨てから始まる。初手に桂打からだとわずかに詰まない。持ち駒はすぐになくなり、途中で金を補充する。最後の金の移動は大した手ではないがあまり見ないはず。2七桂のかわりに2六銀だと17手目が非限定になる。

動く将棋盤は、こちら


今週の問題。

0729m


痛撃方式。金のパンチが3発。

わかったと思われた方はコメント欄に最終手と総手数とご意見をいただければ正誤判定します。