竹中大工道具館(転居前)

2014-06-08 00:00:00 | 美術館・博物館・工芸品
竹中工務店は創業が慶長15年(1610年)。400年を超える歴史を持つが、江戸ではなく名古屋だった。そして実に289年後、明治32年に移転するのだが、移転先は東京ではなく神戸。このあたりの事情は不明。その兵庫県庁の近くにある本社の場所にあるのが「竹中大工道具館」。保持している所蔵品は25,000だそうだ。そのうち大工道具そのものは15,000点超ということで、とても展示することはできない。

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ということで、今年10月に新神戸駅の近くに移転するそうだ。となると慌てて旧館に行くのがミュージアムフリークの常だ。閉館時間29分前に行って、店じまいの邪魔をして入館する。

なにしろ、道具というのは、日々進化するものだ。古くは動物の骨が石器に変り、鉄が登場し、・・・・というのが世界中の人類の進歩だが、ほとんどの古い道具は、そのつどゴミ箱送りになる。

で、日本古来の大工道具や中国や西洋のノコギリとかカンナとか、それぞれの歴史上、地理上の都合で勝手に発展していたわけだ。

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ただ、やはり館内が狭いためか、なんとなくわかりにくい。

で、大工の知識は、あまりないが、よく「七つ道具」という言葉があるように、「のこぎり、かんな、墨ツボ、曲り尺、トンカチ、ノミ、きり」程度で家が建つのかと思っていたが(いや、思ってないが)、実際に何種類の道具が必要かというと、最低73種類、最高179種類ということだそうだ。開業するには大金が必要なことがわかった。七つ道具では、犬小屋もできないだろう。