逆転の7手詰(中田章道作)

2014-06-28 00:00:30 | しょうぎ
7手詰めは難しい!という言い方では誤解をされると思います。7手詰を「創る」のは難しいということ。もっと正確にいうと、「優れた」7手詰を「創る」のは難しいということです。

なぜかというと、短いのですぐに解けてしまうからです。といってもただ難しいのがいいということでもないのでしょうが、普通の7手詰だと10秒くらいで解けたりするわけです。だから歯ごたえなしになります。1分くらい考えてもらいたいわけです。

それと、7手詰というのは、攻め方が4手で玉方が3手。玉方の好手というのは少ないでしょうから攻め方の4手の中に何手「詰将棋的な好手」を入れられるかということですが、3手は必要と思います。5手詰なら2手あれば合格でしょうが、7手詰で好手二つでは物足りない。攻め方4手の最終手は王を詰ませる手なので、そう難しくないとすると、残り3手が全部好手でなければならないのです。

そう、うまくいかないので、玉方の手にも好手を入れたり、紛れ筋を作って、そこに地味な好手を入れたりして・・。結局、作るのが難しいということになります。駒数も10枚以下にしたいし・・・。9手詰でも好手3つで合格でしょうから7手詰めの方が濃密さを要求されるわけです。

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ところが、これを軽々と大量生産する人もいるわけで、その代表が中田章道プロ。『逆転の7手詰』はタイトルこそ変だが、かなりの好作がずらっと200題も並びます。紙質も厚く、ページの裏側の解答が透けて見えたりしないですね。

難易度は☆の数で表現され、さすがに☆とか☆☆とかは、すぐに解けますが、それ以上の難易度の場合、熟考しないと解けないです。なかでも、☆☆☆☆☆の第186番。著作権の問題もあるので紹介できませんが、3日間考えて解けずについに解答を見てしまいました。こどもの頃には、7日間考えてやっと不成の手筋にたどり着いた経験がありますが、今は忙しいのでそんなことやっていられません。

本当は、7手詰を量産したいのですが、まったく作れないのですが、世に「千手観音」というのがあるわけですが「七手観音」とか探して、お参りに行った方がいいのではないかと考えてしまいますね。お賽銭は7円とか・・(せめて7ドルにしないと・・)。

さて、6月14日出題作の解答。

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銀の大活躍。

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今週の問題。



7手詰。☆☆☆強かな。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と手数と酷評を記していただければ、正誤判定。