勝了ボタン?

2008-11-08 00:00:42 | しょうぎ

e65c7f96.jpg将棋連盟からのDMの中に、携帯用の対戦型ネット将棋のパンフが入っていた。実は、同じ日に別のルートからも手渡しされていた。連盟が一枚かんでいるに違いない。ネット対局といえば、将棋倶楽部24にも携帯から入れたと思うし、いつも重複投資みたいなことをやっているように外野席からは見える。

わざわざ、携帯を使ってまで、将棋の対局をしたいとも思えないし、電車とかの移動体から対戦をしていても、通信環境が安定していないと、途中で切れてしまうだろう。

月額315円らしいが、ちょっと遠慮しておく。

ところで、対戦型ではなく、ゲームとして電車の中で、将棋ソフトで遊んでいる人がいる。先日も、朝の通勤時に私の目の前に立っている男性が、ゲームをしていた。満員で混雑していて、僅か50センチの距離なので、思わず目に入ってしまった、というか、ずっと同じ体勢だったので、局面まで見えてしまうのだが、男性の向い飛車に対して、ソフト側が居飛車穴熊に失敗。それなのに逆に端攻めを敢行。無茶苦茶弱いソフトである。そして、不利になってから、うんうんと長考する。「ソフトが考えています・・」という表示である。

不利になってから考えるということ自体が弱い証拠だが、どういう設定かしらないが、詰まされるまで投げないつもりのようだ。同様、以前、JALで台北に飛んだ時に、前席の背中についているテレビゲームに引っかかり、おもわずコーヒー一杯飲み損ねたことがあった。

大有利になった場合、早く、ゲームを終わりにする唯一の方法は「投了(負けました)」というボタンを押せばいいのだが、心理的にそういう気分になれない。実際には、人間と指しているのではないのだから、元より「勝ったということにして、投了ボタンを押せばいい」だけのはずだが、なかなか客観的になれないのが、人間という動物に組み込まれた欠点である(下がる持ち株を売れないのも、そのせいだ)。

一人用ゲームには、ぜひ、「勝了ボタン(勝ちました!)」を、設定してもらいたいものである。(その癖がついて、実際の人間との対局で、有利になった局面で、「勝ちました」と言ってしまうと、将棋友達が一人減ることになるだろう)

ところで、その将棋携帯を持った男性だが、たまたま同じ地下鉄駅で下車し、たまたま途中まで同じ方向に歩いて、国民の財産である、○○○○省と書かれた建物の中に吸い込まれていったのである。

もちろん、携帯画面にチラチラと視線を送りながらではある。しつこいなあ。


e65c7f96.jpg今週の問題は、実に「おおがかり」。1年半ほど前に創った作だが、「主たる筋」の周りに、まどろっこしい罠が多数存在して、「短めに」解答しがちかもしれない。

持駒なしだが、最初に、「およそ詰む」という筋を見つけてから、途中の「攻守揉み合い」を楽しんでいただければ幸甚である。



詰んだ!、と思った方は、コメント欄に最終手と手数と酷評をいただければ、正誤判断。/P>


e65c7f96.jpgさて、10月25日出題の解答。

▲2五銀打 △4三玉 ▲5三桂成 △同玉 ▲5四歩 △同玉 ▲5五歩 △同玉 ▲5六歩 △5四玉 ▲4五銀 △同玉 ▲6五龍まで13手詰。

最後、△同玉で△5三玉は▲4四銀引まで同手数。

連打の歩が登場する。創る側の論理からいうと、焦点の捨て駒連発とかは、まあ、当然過ぎて、その筋のオーソリティに任せておけばいいや、あまり見ない形にしようかな、という潜在意識があって、あるネタを作品に改造していく過程で、そういう個人的嗜好が表現されていくのだろう。

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