ノヴェッロ迷走?

2008-11-26 00:00:57 | あじ
先日、山梨ワインまつり(at 日比谷公園)で試飲も即売も売り切れていたのが、フジッコワイナリーの「クラノオト・ナイヤガラ白」だった。



ようやく入手。これで日本産の新酒は飲み納めにする。

ナイヤガラという品種はよくわからないが、名前の語感から、滝のように豪快に房がつくのだろうか。そして、売り切れるのも無理はなく、かなりの極上の味である。日本酒的にいえば、「濁り酒」である。白濁している。製法的なものだろうが、白濁の原因はよくわからない。数日、瓶を横に寝かせておいたら、白濁は横腹に沈殿していた。

いわゆる危険な香りである。飲み過ぎ要注意。白の新酒といえば、ドイツの蔵出し新酒ワインが有名で、それとひけを取らないできである。一口このナイヤガラワインを口に含むと、もう働く気力がなくなる。それほどの香りと味。


ところで、新酒と言えば、普通は、フランスのボジョレ・ヌーボーのこと。11月20日が世界統一解禁日。しかし、対抗して、「ノヴェッロ」というのがある。イタリアの新酒ワインである。ことしは11月6日が解禁だったそうだ。そして、ボジョレを買わずにノヴェッロの方を予約。それも6本入りである。約1万円。

一般に、ノヴェッロの方がボジョレよりも日持ちがする、というので、イタリア発の船便で運んでいる途中だ。ボジョレは飛行機で日本で解禁日を向かえるが、ノヴェッロは解禁になってからイタリアから船積みされる。「冷蔵コンテナ」という一定温度範囲内にコントロールする冷蔵庫みたいなものだ。時々温度設定を間違えて、ワインを凍らせたりしてしまい、保険会社から全損保険金をもらう一方、凍ったワインを廃棄しないで、バーゲンに流したりする。



そして、すでに購入代金を払ってあるイタリア・ワインだが、予定日になっても日本に到着していないことが判明。理由は明らかにされていないがイタリアからの貨物船が「減便」されたようである。世界景気減退だからだろう。イタリア発日本行きの他のコンテナ船と二隻分を合わせて一隻に仕立てているようだ。たぶん1週間遅れで来週早々だろう。

あるいは、ソマリア沖を通りのは確実であるのだから、海賊に捕まったのかもしれない。そうなると、人質解放交渉が終わるまで、いつまでたってもノヴェッロは日本に到着しない。せめてもの救いは、ワインは長く寝かせておけば付加価値が上昇する。

5年物以上が高級品の証だ。