五輪より重要なもの?

2008-08-09 00:00:33 | しょうぎ
オリンピックが始まる。今やプロスポーツ選手が堂々と出場する時代だが、そうなると団体競技の選手の中には、所属チームとの兼ね合いがでてくる場合がある。特に、今回はサッカー。日本はオーバーエイジ枠がゼロになった。当初、家電メーカーがスポンサーのチームが、大型テレビの売れ行きを気にして強く推薦していた選手が、入院してしまった。

野球の方は、各チームの協力を得られていたようだが、「なんで同じチームで、岩隈でなくマーなのか?」というような意見もあったが、結局、両者とも出場かな?三木谷・野村両氏に感謝(優勝の眼がなくなったから?)。(このブログを書いている今、まだ流動的)

本質的には、サッカーでも、ナショナルチームが強いことこそ、国内リーグが盛り上がるという当たり前のマクロ理論と、目先の1勝というミクロ理論の兼ね合いなのだろう。

さて、北京五輪は、一般オリンピックがあり、その後、パラリンピックがあり、さらに今回は、もう一つある。

「ワールド・マインド・スポーツゲームズ」

スポーツのアジア大会に「男子チェス」と「女子チェス」が加えられたように、スポーツの分野に「頭脳の戦い」という分野が含まれるようになってきた。胸の薄さを精神の退廃と嘆いた三島由紀夫や、その逆パターンを嘆いた中上健次が聞いたら泣いて喜びそうな話だ。アジア大会ではドーピング検査まで行われている。

そして、北京では、10月3日から18日まで、5競技が行われる。朝日より。


「頭脳五輪」メダル狙え 今秋、北京で第1回大会2008年5月20日15時43分

「頭脳五輪」への参加について説明する日本棋院の大竹英雄副理事長=東京・日本棋院  

囲碁、ブリッジ、チェス、チェッカー(ドラフツ)、シャンチー(象棋=中国将棋)の頭脳スポーツ5競技の世界大会「第1回ワールドマインドスポーツゲームズ」(WMSG)が今秋に北京で開かれるのを受け、日本の各競技団体が16日、東京の日本棋院会館で記者会見を開いた。金、銀、銅メダルが贈られるなど北京五輪を強く意識した大会。日本選手は「WMSGチームジャパン」として団結してメダルをめざす。

■5競技70人が参加へ
会見に出席したのは、日本コントラクトブリッジ連盟、日本チェス協会、日本チェッカー・ドラフツ協会、日本棋院、日本ペア碁協会、日本シャンチー協会の5競技6団体。「5競技が一堂に会する初の大会。勝利に向け頑張りたい」などと、各組織の役員が意気込みを語った。

WMSGは10月3~18日、北京五輪の会場で開かれる。100以上の国・地域から3千人近い選手の出場が予測され、個人戦、チーム戦など5競技で36種目が争われる。「チームジャパン」は、最終的に70人規模の選手団を見込む。今後、統一のウエアを着用するかなどの検討を進めながら、連携を深めていくという。

WMSGを主催するのはシャンチーを除く4競技の国際組織でつくる「国際マインドスポーツ協会」(IMSA)。北京五輪後に当地での国際大会実現を働きかけてきたIMSAに対して、中国政府が協力を申し出て開催が決まった。シャンチーは中国側の強い要望によって、競技種目に加えられた。

そして、将棋ではなく、中国将棋(シャンチー)では、日本将棋連盟のある棋士がノミネートされていた。

ところが、・・・

うまくいかないようなのだ。

期間中に、「順位戦」が一局組まれていたわけだ。

他の棋戦は、元々、トーナメントであるから、前もって対局係に言えば調整可能らしいのだが、順位戦はリーグ戦方式で、あらかじめ対局日が決められている。北京に行けば、不戦敗になってしまう。

順位戦での不戦敗は、かなり痛い思いをする可能性が高いわけだ。

しかし、別に10月の順位戦は最終局ではない。まだまだ先は長い。日程を変えることくらい難しくなさそうだが、それをしない理由を考えてみた。

まず、競技種目は将棋ではなく、中国将棋である。種目が違うというのかもしれない。

しかし、大相撲に所属している力士がサッカーをした、というようなレベルの話ではないわけだ。普段、会社勤めのサラリーマンが、オリンピックに選ばれて、出場しようとしたら、
 「オリンピックに出場したら、『欠勤』扱いで、給料とボーナスをカットして、査定に×をつけるからね」と言われるようなものだろうか。

となると、基本的に、国際化そのものにアレルギーがある、ということなのかもしれない。囲碁や大相撲のようになるのは、・・ ということだろうか。


さて、7月26日出題詰将棋の解答。



▲8二銀 △同馬 ▲同龍 △同歩 ▲8三桂 △同歩 ▲8二銀 △同玉 ▲7一角 △同玉 ▲7二金まで11手詰。

2手目、△同玉は、▲7一角 △9一玉 ▲8三桂以下。

何となく、4手終わった段階で、うっすらと不詰感が浮かんで、別の筋を読みたくなるような気分をかもし出せるかどうか、といったところだろうか。

桂馬を盤上に置いておくべきか、駒台に乗せておくべきか、とかあれこれ考えてみるのだが、決め手がない。

動く将棋盤は、コチラ


今週の問題は、またも右下隅シリーズ。あれこれやっているうちに詰むはず。

わかった、と思われた方で、コメント欄に最終手と手数と酷評いただければ、正誤判断。